内容説明
『いち病理医の「リアル」』は、その名の通り、「いち病理医」の日常を書いた本。病理診断の根幹を解説していません。
目次
1 病理に暮らす
2 診断が好きだ
3 敵に名前をつけろ
4 スケッチよりもシェーマ
5 退避・対比・コミュニケーション
6 石橋を叩いて渡す
7 君が作家なら、ぼくは編集者
8 ついついマルチなお節介
9 ドラえもんに会う前に
10 ある病理医のリアル
著者等紹介
市原真[イチハラシン]
1978年生まれ。2003年北海道大学医学部卒。国立がんセンター中央病院(現国立がん研究センター中央病院)研修後、札幌厚生病院病理診断科へ(同科医長)。医学博士。病理専門医。臨床検査管理医。細胞診専門医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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幸猪
19
本書を手に取る人はおそらく病理診断科に属する人か、又はその科と関係性を持つ人・その家族・・・といった可能性が高いのではないか。そしてヤンデル先生とうちの病理医を比べてやっぱり似てると再確認したと想像出来る。doctorsdoctorといわれるぐらい臨床医のための医者というイメージがあるので、最先端テクノロジー研究者の肩書きを持っていたとしても多分常識範囲内でしょう。AIに取って代わる科と本書にはあるが、必ず病理の基本に戻る事になるのが病理だと考えられるので当分ヤンデル先生のご活躍を期待したいと思う。 2024/11/10
しおり
17
病理医とは何か?、よく知りませんでした。こちらの市原先生、ざっくばらんな言い回しで、病理医のお仕事を解説してくれてます。が、やっぱり難しいのできっと私はすぐ忘れるでしょう?。タイトルが面白いので娘の本棚から引っ張り出して読んでみたけれど疲れました(^_^;)。2019/01/23
tom
15
病理医さんが自分のお仕事について書いた本。お仕事本というのは、たいていの場合、読んでいて楽しい。この本も楽しく読み進めることができた。病理医修業時代のお話など、なるほどなあ、こうやってプロになっていくのだと、喜んでしまう。このお仕事、いずれはAIに取って代わられるという説もあるらしいけれど、一部は代替できても、そう簡単な話ではないはず。いずれガンになったときは、ちゃんとした病理医がいる病院でお世話になりたいと、痛切に思った次第です。2019/09/29
みんにゃりん
13
ぶはぁっ。ページがうさぎになってるぉ(笑)そして学会発表の著者近影に光るうさみみww えー、この(内容の).薄さで医学書価格っすか?! 明らかな藤村くん口調のコメが全部よんてんごPに見える病。藩士、多いよね。フラジャイルの雰囲気が味わえるような味わえないような。同じ病理医(AIって言ってる時点で海堂さん一択だけどw)と対比するもよし。徳川家康の死から考察する病理も面白い。けどやっぱり医学書じゃなくて一般書だと思う。2018/05/11
アキ
13
病理医は、全医師の0.6%しかいない。診断を確定するのに必須であるが、常勤病理医がいない病院も数多くある。市中病院の病理医の立場から日々の診療で思うことをエッセイ風に書いている。彼の先輩に病理医を続けていくのに大事なことは何ですか、という質問に「臨床医と会話のある病理と顕微鏡の中で沈思黙考する病理、それぞれを持っていたので続けられたのではないか」と。とても印象的な話。今後はAIの利用が期待されるが、それだけに現場の医師として複雑な思いもあるよう。一病理医の日常の思い、こんな本も読めるようになったんですね。2018/04/30