内容説明
UXデザインを「知る」「理解する」「実践する」。体系的にまとめられた初の日本語書き下ろし。
目次
1 概要(UXデザインが求められる背景;ユーザーを重視したデザインの歴史 ほか)
2 基礎知識(UXデザインの要素と関係性;ユーザー体験 ほか)
3 プロセス(利用文脈とユーザー体験の把握;ユーザー体験のモデル化と体験価値の探索 ほか)
4 手法(本章で解説する手法;「(1)利用文脈とユーザー体験の把握」の中心的な手法 ほか)
著者等紹介
安藤昌也[アンドウマサヤ]
千葉工業大学先進工学部知能メディア工学科教授。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業後、大手システム開発会社、経営コンサルティング会社取締役、産業技術大学院大学助教、千葉工業大学工学部デザイン科学科准教授、教授を経て、2016年より現職。総合研究大学院大学文化科学研究科メディア社会文化専攻博士後期課程修了、博士(学術)。人間中心設計推進機構認定人間中心設計専門家、専門社会調査士、ヒューマンインタフェース学会、日本消費者行動研究学会、User Experience Professionals Association、応用心理学会の各会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつお
12
より使いやすい製品を考える本。 ユーザビリティは「ユーズ」+「アビリティ」で、「使いやすさ」の意味。UXはユーザビリティを含めた、ユーザの体験を指す。UX向上のためには実際の製品・サービスを体感してもらう必要がある。しかし、テストにはある程度のコストが必要。そこで決められた手順に従って、小規模のテストを繰り返し、UX上の欠点を見つけつつ改善をはかるのだ。製品やサービスを形作る前の計画段階(ジャーニーマップなど)からUX検証は始まる。 人が喜ぶ行動を考える、という点で日常でもヒントになる本。参考にしたい。2022/07/29
どらぽん
10
UXに関する研究まで含めたものすごい情報量が体系的にまとめられており、まさしく教科書。若干、著者自身の研究の一般公開という体も見える。それぞれの手法の強み弱みがあれど、UX初心者の自分からするとどれも似ているため、1つに絞って紹介してあるほうが嬉しいと思いつつ……。 ユーザーモデリングの3階層「属性」「行為」「価値」の概念はメソッドの分類と目的について、うまく説明してくれる。さらに著者は各階層で「ペルソナ」「ジャーニーマップ」「KA法」を推奨していて、右も左もわからない間はこれらを持ち帰りたい。2022/05/02
木ハムしっぽ
5
嬉しいと思うユーザー体験(UX)をデザインする。一般に新しい製品やサービスを開発しようとするとき「〇〇できる製品・サービス」とコンセプトを決める。それは間違いだと言うのは目から鱗でした。ユーザーの目的を果たすための手段として製品・サービスがあるはずだと。確かに。ユーザーが製品・サービスを利用して、結果として嬉しい体験を得る。その利用文脈を想定してデザインしろと。本書は教科書と銘打っているだけあって後半は通りすがりの読者の私にはちょっと重い内容ですが、前半だけでも読んだ甲斐がありました。2024/10/17
kumokumot
5
様々なUXデザイン手法やプロセスが網羅的(本当に網羅的なのかは分からないが)にまとまっている。手法すべてを同時に使うのではなく取捨選択することになると思うが、その選択自体が成果を左右しそうで難しい。後半のプロセス・手法部分は悩んだときに立ち返る。2021/07/11
おいくろ
5
UXデザイン関連の知識や手法が整理され大量に記載されている。これだけ網羅されている日本人が書いた本は他に無いのでは?UXデザインを取り組んでいる人は持っていて損はない。ただし、入門書ではないのでご注意を。想定する読者として「UXデザインの初学者を対象としているが、一般的なデザインプロセスやソフトウェアなどの開発プロセスに関する知識をある程度持っていることが前提」と書かれている。2017/02/09