内容説明
我々が住むこの地域は、特殊な惑星なのだろうか。それとも広い宇宙のどこかには、我々の知らない生命の住む星があるのだろうか。物理学、化学、天文学、そして生命科学といった分野の第一線を走る研究者たちがこぞってこの議論に参加する分野がアストロバイオロジーである。どのような場所なら生命が存在しうるのか、探すべき生命とはどのようなものか、生命はどのように探せばよいのか。本書では、研究者たちが何を思い、何をなそうとしているのかを日本のアストロバイオロジーをけん引する著者がわかりやすく解説する。
目次
第1章 宇宙人は存在するか―地球外知的生命体の可能性
第2章 知的生命は誕生するか―知的生命の偶然と必然
第3章 地球外生命―どこでどのように探すか
第4章 生命とは何か―地球生命と宇宙の生命
第5章 生命の材料はどうできたのか―宇宙の誕生と元素の起源
第6章 生命はどこで誕生しうるか―どのように誕生するか
第7章 何があれば生命は進化するか―進化の条件
第8章 我々は未来を目指す―宇宙を目指す
著者等紹介
山岸明彦[ヤマギシアキヒコ]
1953年、福井県生まれ。東京薬科大学生命科学部応用生命科学科教授。理学博士。1975年、東京大学教養学部基礎科学科卒業。1981年、東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。カリフォルニア大学バークレー校、カーネギー研究所植物生理学部門の博士研究員などを経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まいこ
22
地球ができてわずか1億年ほどで最初の生命が現れ(地球外から来た可能性も)20億年かけて真核生物に、10億年かけて多細胞生物になり5億年かけて陸上に出て、1万年ほど前から文明を築きこの100年で電磁波で通信するようになり。もし条件が揃っていたら地球の外でも、ざっくり似たような歴史が再演されそうな気がしてくる。細胞内共生や多細胞化や言語の発明など、地球で複数回起きていることは収斂進化のように必然的に起こるのかも。感覚器官は情報処理する脳の近くに集まって、目や耳は2つ、左右対称みたいな基本形に収まるのかも?2022/05/01
shinano
12
地球外生命というと映画のせいで、いろいろと誤解とSFに毒された一般人が想像するものがあろう。この本はそんなひとには読めない本。そんな人たちには、理解できないだろう。 地球外の生命をまだ発見もしていない人類、生命とはの定義すらなしえない人類に、地球外もふくめての生命を語れる「知」などないことを知る本。 まずは、地球とこの惑星を左右しかねない人類の生命としての存在であることの謙虚な認識と、地球生命をわからなくては。 真面目に、地球と地球の生命を考えるための科学(人類知)の本だね。 総合科学だよ。 再読するよ。2018/12/13
ゲンゲン
1
読みやすく、色々な視点で生命の誕生や進化、それから宇宙空間で他の惑星に移動できる条件などなど。ただサブタイトルにあった一番知りたかった他の星に生命体や可能性について言及が少なかった。そこは少し期待はずれだったかもしれない。2017/09/29
K.K
0
(★★★★★)2017/05/31