内容説明
航空宇宙工学を初めて学ぶ大学生に向け、将来航空宇宙業界ですぐに役立つ知識に重点を置き編纂するテキストシリーズの1冊。本書では空気力学の全般をまず概説し、航空機周りの流れ場の解析に欠かせない、非粘性・非圧縮性流体の取扱いについて解説。さらに、それらの知識を踏まえ翼の空気力学的な性質を解析する方法を学んでいく。
目次
第1部 空気力学とは(序論;空気の特徴;空気力学の基本原理;粘性流れ;圧縮性流れ)
第2部 非粘性・非圧縮性流体力学(流体力学の基礎方程式;非粘性・非圧縮性流れ;非圧縮性・非回転(渦なし)流れ
円柱周りの流れ
物体表面に湧き出し分布を与えた流れ
非圧縮性・軸対称流れ)
第3部 翼理論(序論;翼型の空気力学;3次元翼の空気力学)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BIN
4
航空宇宙工学シリーズの第1巻ということで、基本的な流体力学がメインです。後半になると翼理論で翼型(翼の断面を切り出したもの)に働く空気力などの議論に入ります。わかりやすい内容だとは思いますが、数式に関しては誤字がしばしばある(Uと書いていたのがVになっていたり)。ビオ・サバールの法則が出てくるとは思いませんでしたが。2022/06/11
y1365
0
この日本航空宇宙工学会の3冊シリーズでは、航空宇宙工学の学部生レベルの勉強ができるそう。その第1巻である本書の内容は流体力学と航空工学の架け橋といった感じ。部分的には私が持ってる流力の教科書よりも詳しく流力を説明してるところもあったが、全体的には流力を全く知らない状態ではよく分からないのではと感じた。しかし、決して数学が得意ではない私でもこうして一通り読み終えられたのだから、丁寧な説明なのだろうと思う。2、3冊目の粘性流体力学、圧縮性流体力学へと進んでいきたい。2018/05/25