出版社内容情報
キュリー夫人による放射性物質発見から福島第一原発事故まで、放射線の功罪を幅広く中立的にまとめた一冊。
内容説明
名声と引き換えに命を縮めたキュリー夫人。美容効果が信じられていた放射線。放射線が刻んだ地球の起源の記録。国際社会で進み続ける新型原子炉の開発。人は放射線を使いこなせるのか。その発見からたどる放射線の光と影。
目次
1 放射能というパンドラの箱を開く
2 無限のエネルギー?
3 食糧と水
4 医学における放射線
5 放射線を利用した製品や装置
6 放射能の脅威
7 地球の起源と進化を探る
8 人類の起源と歴史を探る
著者等紹介
チュニス,クラウディオ[チュニス,クラウディオ] [Tuniz,Claudio]
Abdus Salam国際理論物理学センター前副所長。放射線を用いた年代測定が専門。オーストラリア原子力科学技術機関の物理部門の責任者という経歴ももつ
酒井一夫[サカイカズオ]
放射線医学総合研究所放射線防護研究センターセンター長。理学博士。専門は放射線生物学、放射線防護学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ラピスラズリ
1
かなり難しい本だった。放射線の発見から放射線がどのように応用されているのか解説した本だが、仕組みの部分の解説はある程度の専門知識がないと理解するのは難しいのでは、と感じた。ただ、「放射線」の解説をした本となると、東日本大震災のこともあり、自分が調べた限りではかなりあやしい本が多かった。難しい本ではあるが、放射線のよい面、危険な面をバランスよく、あくまで科学の観点で解説している点はとてもよかった。2018/12/12
チクタクマン
0
む…難しい…。前書きに入門書とあるが、本文の6~7割は字面を追うだけで終わってしまった。が、それでも「原子力=核分裂の連鎖反応で得られるエネルギー」、「半減期=ある放射性元素が壊変して別の元素に変わるまでの時間」であることは、ぼんやりとであるが理解出来た。件の原発事故から5年以上が経ち、今一度「放射線」とはどういう物かを学べたのはよかった。2016/10/07