嵐の正体にせまった科学者たち―気象予報が現代のかたちになるまで

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  • サイズ B6判/ページ数 393p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784621087497
  • NDC分類 451.02
  • Cコード C0044

出版社内容情報

天気予報はいかに科学の範疇に収められ、現代気象学へと昇華したのか。28人の科学者を中心にその歴史をわかりやすく語る。

内容説明

多くの人が当たり前のように利用している気象予報は、どのようにしてできあがったのだろうか。28人の科学者にスポットを当て、気象予報がまだ科学とはいえなかった18世紀から、コンピュータを利用する現代のかたちになるまでの歴史をたどる。時には命がけの冒険でデータを集め、綿密な観察によって混沌としているようにみえるものから法則を見つけ出し、さまざまな困難と戦いながら時代の逆風に耐えて少しずつ気象の真実にせまっていった、科学者たちの生き様。

目次

第1部 生まれたばかりの幼子(ベンジャミン・フランクリン―風を追う;ルーク・ハワード―雲を命名する ほか)
第2部 アメリカの嵐(ウィリアム・C.レッドフィールド―痕跡を歩く;ジェームズ・P.エスピー―嵐の養育家 ほか)
第3部 大きな流れ(ロバート・フィッツロイ―報われなかった先駆者;ユルバン・J.J.ルヴェリエ―クリミアを覆う雲 ほか)
第4部 前線とともに(ウィルヘルム・ビヤクネス―ベルゲン学派の指導者;ルイス・フライ・リチャードソン―予報工場 ほか)
第5部 新たな科学への急展開(ジュール・グレゴリー・チャーニー―数学を制する;ジェローム・ナマイアス―季節予報の予報官 ほか)

著者等紹介

堤之智[ツツミユキトモ]
1958年生まれ。熊本地方気象台台長。九州大学理学部卒業。同大学大学院理学研究科大気物理学専攻修士課程修了後、気象庁入庁。気象研究所主任研究官、観測部環境気象課、青森地方気象台台長、水戸地方気象台台長などを経て、現職。理学博士。元WMO温室効果ガス科学諮問部会委員。専門は地球温暖化やオゾン層破壊などの大気環境(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

WATA

25
28人の気象学者の生涯を中心に、天気予報の歴史をまとめた本。天気予報がアメリカの竜巻被害を防ぐために始まったことや、天気予報が星占いのような迷信と同一視され、最近まで正当な科学として認めてもらえなかったことは知らなかった。興味深い内容だったが、3200円という値段はちょっと高すぎるかも。文中に図や写真がほとんど無いこともマイナス。2014/02/19

スプリント

8
気象予報の歴史。 データ蓄積され、コンピュータの性能が上がり、AIが進歩すればより完全な予報ができるようになるのでしょうか。2021/05/03

yyrn

5
毎朝起きるとまずテレビをつけて確認する天気予報。そのあることが当然の天気予報が如何にして現在の形になったか。150年前ぐらいからさかのぼって、その時代時代の気象観測をリードした人たちの取組を順に追いながら、先人の築いた土台の上でさらにどのように発展させていったかを丹念に綴っている本。面白いが読みずらかった。欧米人特有の持って回った言い方や比喩が肌に合わないのか、翻訳が拙いのかわからないが、文章としては今一つなのが残念だった。2014/06/28

okaka

3
古代から学問として確立していた天文学に対し、気象学は産業革命以降になるまでほぼ疑似科学扱いとされていたのには驚き。 期待はずれという事はなかったのだけれど、固有名詞が多かったり訳文が怪しかったり時代が微妙に前後したりでやたらと読みづらいのでチューイ。2014/06/30

うすい

3
とても面白かったです。訳者まえがきにある通り、気象学は予報という応用と表裏一体にある宿命である点が特に興味深い。これは昨今の科学技術の動向一般に通じる示唆もあるでしょう。もちろん科学者の伝記としても優れています。2014/03/09

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