出版社内容情報
本書はル・コルビュジエが画家、評論家、建築家という経歴を経て、いかにして総合芸術家となり得たかを検証している。
内容説明
ル・コルビュジエは評論家、画家、建築家という3つの顔を持っている。これらは不可分で、相互に影響し合ってル・コルビュジエという1つの人格を形成している。本書では、彼の3つの顔を総合的に捉え直すことで、動的なル・コルビュジエ像を炙り出し、総合芸術家としてのル・コルビュジエ誕生のプロセスを明らかにしている。
目次
序章 総合芸術家ル・コルビュジエへの始まり
第1章 美術評論家ジャンヌレ
第2章 建築評論家ル・コルビュジエの誕生
第3章 ピュリスム画家ジャンヌレ
第4章 画家ル・コルビュジエの誕生
第5章 建築家ル・コルビュジエ―“規則”から“遊動”へ
第6章 総合芸術家ル・コルビュジエの建築
著者等紹介
加藤道夫[カトウミチオ]
1954年生まれ。東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了。現在、同大学院総合文化研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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引用
1
マジでこういう研究書書けたらいいよなあ、コルビュジエの難しさを機能(モダニズム)と造形(作家性?)の両義性にあると単純に割り切れないところをとても明快に説明してあるところが本当にすごい、あと思想的な転換点としての25年が事後的に設定されたのだろうというのはよくわかる2021/09/20
ハイパー毛玉クリエイター⊿
0
関心のある建築家、ル・コルビュジエ。絵も描いたという、近代建築の巨匠である。“ピュリスム”という主義でいらしたそうな。先立つキュビスムはさすがに知っていたが、肝腎のピュリスムは初耳。かように知識の下地がない門外漢の私にはむずかしく感じる一冊だった。ル・コルビュジエの建築の本というより、ル・コルビュジエの美学に関する本。もっと建築に重点を置いた、入門書を探してみようと思う。2015/01/14
Tadashi_N
0
建築家以外の要素が多く、写真少なめ。2012/09/20