内容説明
「放射線」「放射能」という言葉から、何が連想されるだろうか。私たちは放射線や放射能とともに生きている。胸部X線撮影や胃のバリウム検査、がんの放射線治療や重粒子線治療等、医療での放射線利用はよく知られている。宇宙や大地、さらに身体の中にある放射性同位元素による放射線からは逃れようもない。一方、多量の放射線は身体に害を及ぼす。より快適で健康な生活のために、正しい知識を身につけ、リスクと便益のバランスを判断できるよう、本書では、放射線の受け方、受ける量等による影響を、身のまわりの具体的な話題の中からまとめた。
目次
第1章 放射線の経歴書(放射能の起源;放射線を測る道具 ほか)
第2章 低いレベルの放射線の世界(身のまわりの放射線;放射線量の単位 ほか)
第3章 放射線と生命(ジャガイモの発芽防止と放射線;生きた殺虫剤―ウリミバエ ほか)
第4章 低いレベルの放射線の人体への影響(人間は放射線の影響をどのように考えてきただろうか;放射線が人体に与える影響 ほか)
第5章 放射線と医療(医療ではどんなときに放射線を使うか;画像診断の中心選手―単純X線撮影 ほか)