内容説明
本書は、理工系の大学1、2年生を対象とした教科書であり、初学者が熱力学に親しみ、一歩一歩順を追って読み進められるよう配慮した。自然の安定性を基礎に、状態と状態量としてのエネルギーを強調する局所的な視点から議論を進める。熱力学の魅力はその一般性にある。本書では、理論体系の一般性と各物質固有の特殊性とを明確に区別しつつ、抽象的関数概念と現実世界の具体的事象との橋渡しを目指し、身近な物質の実測値も数多く取り上げた。
目次
状態方程式
微分公式
膨張率と圧縮率
内部エネルギー
断熱過程
温度
相転移
希薄溶液
エントロピー
自由エネルギー
エンタルピー
ギブズエネルギー
理想混合物
統計力学
エントロピー増大