内容説明
素粒子とその間に働く相互作用を記述する標準模型は、提唱から半世紀を経て、ヒッグス粒子の発見で確立に至ったといえる。本書では、標準模型を超える理論について解説。ニュートリノ質量や暗黒物質など、標準模型では説明できない実験事実や観測データに基づく問題点と並び、標準模型が内包する主に理論的な未解決の問題を解決すべく提案されている、大統一理論、超対称理論、高次元理論、ヒッグス粒子の複合模型等について、基本的なアイデアを紹介するとともに、重要な概念や事項にしぼって議論し、その検証についても解説する。
目次
第1章 素粒子の標準模型
第2章 標準模型の抱える問題点
第3章 ニュートリノ質量とニュートリノ振動
第4章 大統一理論
第5章 階層性問題
第6章 超対称理論
第7章 余剰次元をもつ高次元理論
第8章 ヒッグス粒子の複合模型
第9章 ヒッグス粒子発見の意味するもの
第10章 標準模型を超える理論の精密テスト
著者等紹介
林青司[リンセイジ]
東京大学理学部物理学科卒業。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。東京女子大学現代教養学部教授、神戸大学名誉教授。専門分野:素粒子理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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