内容説明
現代文明を象徴する国アメリカに住み、その文明の恩恵を拒み、絶対平和主義を貫き、そして権威や偶像を認めず家族や隣人との絆の中に生きる敬虔なキリスト教徒「アーミッシュ」。本書は、彼らアーミッシュと共に暮らし、共に働き、共に食べ、語らいあった一写真家の眼を通して、四季折々のアーミッシュの生活と心を綴ったものである。
目次
はじめに アーミッシュとは
1 冬のオハイオ
2 ダッチ・カントリー
3 アーミッシュとメノナイト
4 蛍が飛び交う牧草地
5 一ドル五十セントのアップルバター
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こめんぶくぶく
5
厳しい制約の中で窮屈な暮らしをしているかのように一見思えてしまうアーミッシュの人々の生活より、あらゆる情報に振り回され常にデジタルガジェットを手放せない私達の生活の方が実は不自由なのではないかと感じる。彼らは進化し続ける文明から人間の本当の精神的豊かさを守っているのかもしれない。もうこの本の内容は20年も前のものだが、確固たる大切なものは受け継がれ、続いているはずだ。今もアーミッシュの人々は増え続けているという。2015/12/27
さる
5
現代社会に染まることなく、自分達の戒律の中で生きているアーミッシュの人達。電気や車は無く、偶像崇拝はせず、ただ自然と共に暮らしている。キルトで有名なアーミッシュだけど、あのキルトはアーミッシュの人達だからこそできる物なのではと感慨深いものがあった。2015/09/04
Carlos
4
シンプルライフのお勉強2015/03/10
tuuli
4
アーミッシュについて3冊目の読本。アーミッシュの中でも保守的なグループ、現代的に変化したグループなど様々有りその違いを知る事が出来た。写真も掲載されていて良かった。 彼らの中でも矛盾や問題は有るのだ。現代社会と色々折り合いをつけ妥協もしている。私達から見ると、どうなの?と疑問に思える事も有る。私達とアーミッシュのどちらが良いとは一概には言えない。「良いと見える物には悪い面も有る。物の価値というものは常にそういうもので有るらしい」2013/07/31
とり
1
数年前、ペンシルベニア州でアーミッシュの集落を訪れ、ディナーをいただくツアーに参加した。現代文明を極力排除し、17〜18世紀当時の暮らしを送っているという事前知識から、食事もさぞかし質素なものだろうと想像していたら、非常に美味しくてボリュームもあり、良い意味で裏切られた。インターネットやスマホはおろか、テレビやラジオもない生活、今の自分には耐えられそうにないが、アーミッシュは、そういった現代文明は家族のつながりを阻害する要因と考え、自分たちの生活から遠ざけている。人間の幸せって何だろうと改めて考えてみる。2021/11/14
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