内容説明
現在、学校は、多くの問題を抱えているが、それでもなお、学校で学ぶ効用は、多くのマイナス面を差し引いても、はかりしれないものがある。その学校で学び、さらに学校を出て「仕事」のために学ぶ意味は何なのか?効果的に学ぶ学び方にどのようなものがあるのか?―筆者ならではのユニークな視点で、実体験を交えながら、「老若男女を問わず、懸命に学ばなければならない時代」における“学ぶことの意味”を問う。
目次
公理 学ばなければ、学ぶ意味はわからない
定理(1) 学ぶ最良の方法は、教えることだ
定理(2) まず基礎からではなく、まず、先端から齧れ
定理(3) 大学、総じて、学校の最大の効用は、むりやり、否が応でも、学ばせるところにある
定理(4) 受験勉強をおろそかにするな
定理(5) 強制されたものは、最初は、すべて面白くない。授業が面白くないことの宿命が、ここにある
定理(6) 独りで学ぶことができないもののためにこそ、学校はある
定理(7) どんな面白くない授業であっても、卒業したら、懐かしくなる。もっと真剣に取り組んでいたらなぁ、というため息が出るものだ
定理(8) 大学卒業後、ビジネスマンになってから、よく学ぶのは、大学時代に学ばなかったからだ
定理(9) 大学時代、学んでも、学ばなくても、卒業したら、学ばなければならなくなる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒダン
3
公理、定理、証明で見出しや目次ができていて、数学の教科書っぽい作りになっている。著者は学ぶことも学ばないことも肯定するというスタンスをとりながら、最後には学ぶことを勧めている。学ぶことによる無尽蔵に湧いてくる好奇心は生命の躍動の実感、即ち、生きる充実感である。2013/06/21
Hiroki Nishizumi
1
興味深い内容が多かった。その一方で基礎学問とは簡単に世の中で役に立つ訳ではないことを感じた。古典は読まなくて良い、ビールは泡が美味しい、学ばないものを駆逐しようとしてはいけない、などの面白い比喩が気に入った。2017/12/11
arbores
0
”勉強は仕事”って言葉がなるほどと思った。学ぶことについて、大学を中心に考えを展開。学ぶことについて再考するきっかけになりそう。大学を中心にしてるから、3分の2くらいは過ぎたことだけど。/学ばなければ、学ぶ意味はわからない2009/09/16
矢田絵美里
0
★★★★☆2008/11/20