内容説明
「酒」は人類が造り出した最も多彩な食品であり、歴史的にも、社会・経済との深い関係はもとより、芸術や科学などあらゆる方面に多大の影響を与えてきた、貴重な文化遺産である。この本は、酒にまつわる古今東西の様々なエピソードと、現代における国際化・食生活の多様化に伴って変貌をとげている酒の飲まれ方、料理や器とのとりあわせの数々を紹介し、楽しく酒を飲むためのちょっと洒落た話題を提供する。
目次
第1章 酒の日本史―平安のオンザロック
第2章 酒杯と容器
第3章 酒の飲み方、供し方
第4章 現代の酒
第5章 酒の評価
第6章 清酒の酒質と料理の相性
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
樹
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ワインやビール、日本酒等の醸造酒、ウイスキー、ウォッカ、焼酎等の蒸留酒について説明がある。本書を読んで驚いたことがいくつかあり、澱粉は水を加えて加熱すると酵素分解されるが、昔は米を人の口で噛んで分解し、それを吐き出して口噛み酒を造っていた。他にも、清酒はワインほど抗酸化作用がないため、貯蔵により参加して黄褐色になる。このとき、ソロトンなどの香気成物質が生まれ、高濃度で存在するとカレーのような臭いがするが、薄まると甘い香りに変わる。これは香り研究者にとってショッキングであり、香り物質が見直されている。2016/09/03
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