内容説明
ゴシック、ルネッサンス、バロック、ロココ、アール・ヌーヴォー、キュピズムとあらゆる建築様式の建物を今日、同時に見ることのできる街プラハは、まさに「建築博物館」の街である。本書は、今まで紹介されることのなかった美しい街の遺産を、著者と共に巡り、19世紀後半から20世紀における都市改造を通して、プラハの街のもつ都市空間の魅力を探る。
目次
なぜプラハか(プラハ産業博覧会;プラハの都市改造;アール・ヌーヴォーの建築家たち;装飾に賭けるポリーフカ;機械に向かうコチェラ;チェコ・キュビズム)
プラハのアール・ヌーヴォー
感想・レビュー
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ヴェネツィア
309
アールヌーボーの建築を求めて旅をするのならば、普通はブリュッセルかナンシー、あるいはウィーン(この場合はユーゲントシュティールだが)に行くだろう。その目的ならプラハを選ぶことはなさそうなのだが、あにはからんやプラハは隠れたるアールヌーボー建築の宝庫でもあるようだ。バジースカー通りやシロカー通りには複数の、あるいはプラハ中央駅やホテル・エウロパなど結構な数のアールヌーボーを探訪することができる。ただ、私の好みからすれば、幾分か機能的で意匠は直線的に過ぎるようにも思うのだが。2022/10/28