内容説明
解析力学は、現代物理学には不可決の理論体系である。量子力学、相対性理論ほか理論物理学のほとんどの分野がその手法を用いている。古典力学を統一的に構成し直し、量子力学への橋渡し役も担った、重要でかつ美しい理論形式でもある。本書は、この解析力学について、偏微分の知識のみを仮定して書かれた教科書である。高度に抽象的な内容を扱いながら、例題を取り上げ、読者の思考の流れに配慮しつつ、独特の語り口で解説している。
目次
1 運動の基礎法則
2 ラグランジュの方程式とハルミトンの正準方程式
3 力学系いろいろ
4 変分原理
5 正準変換とハミルトン‐ヤコビの偏微分方程式
6 相空間分布関数
7 正準理論と拘束条件