内容説明
熱力学は古典論において完成し、3つの法則を柱としてさまざまな現象を説明してきた。それに微視的な解釈を与え分子論的な基礎づけをしたのが統計力学であり、統計力学の矛盾点は、今世紀初頭の量子力学の発展をうながした。本書は、それらの知識よりも考え方の修得に力点をおいており、その視点の新しさにより、解説が歴史的経過に従っていないにもかかわらず、読者は、古典論から量子論へと発展する物理学の流れをとらえることができるに違いない。
目次
序章(巨視的法則;理想気体の圧力;エネルギー移動―仕事と熱;巨視量)
統計力学の基礎(等確率の原理;熱平衡にある2体系;準静過程―エントロピーの役割;位相体積の自然単位―量子論)
熱力学の基礎(現象論1―熱力学第1法則;カルノー機関;現象論2―熱力学第2法則;クラウジウス不等式;エントロピー;完全微分)
応用―その1(応用への準備;エネルギー等分配1;エネルギー等分配2;量子効果)
応用―その2(粒子の統計性;開いた系―化学ポテンシャル;量子気体;相転移1;相転移2)
ゆらぎ(ゆらぎと不可逆過程)
-
- 和書
- 高等英文法 - 統語論