内容説明
プロテアーゼは多くの複雑な生命現象にかかわりをもっている。そのためライフサイエンスの重要な分野はプロテアーゼの研究によって切り開かれてきた。そして、この成果はバイオテクノロジーとして生かされている。血圧降下剤などの医薬品、ビール・チーズ・醤油・味噌などの発酵食品、洗剤などの化学工業製品などにプロテアーゼが応用されているのはその例である。本書では、著者の体験を交えながら、プロテアーゼの理学的な面における面白さを読者に紹介する。
目次
1 プロテアーゼとは何か―触媒機能
2 限定された分解反応―制御機能
3 血圧とプロテアーゼの関係
4 種子とプロテアーゼ
5 プロテアーゼをつくる
6 プロテアーゼの構造―酸性プロテイナーゼ:7 プロテアーゼは分子を区別する
8 触媒作用と制御作用
9 プロテアーゼに老化と寿命はあるか
10 窒素は循環する