内容説明
「カワ」について、地形学、地質学、水文学、化学、生物学、河川工学、水理学および歴史など博物誌的知識が随所に見い出されることでしょう。川は身近な存在ですが、まだまだわからないことがたくさんあります。中学生から一般の人々に楽しめるよう、滝や洪水の歴史など色々なエピソードが集められています。専門家の人たちにも河川の知識のリフレッシュに役立つものです。
目次
1. 河川について
2. 洪水
3. 川の働き・川のつくった地形
4. 川と人間生活
5. 世界の川、日本の川
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
44
「五月雨を集めて早し最上川」。海水が地下をさかのぼって川の水になる、という珍説がヨーロッパで否定される以前から、芭蕉も川の水が雨から来ていることを知っていた。とはいうものの、大陸とちがって川が短いため、島国では降雨がすぐ水かさに反映することは一目瞭然とは言える。地理・物理などで、数学的に川をとらえる方法が興味深い。浸食・堆積や蛇行などは地学、水質汚濁、BODなどは化学。川の科学は分野を越えての研究が必要だとわかる。世界最大のアマゾン川をはじめとする、有名な川の博物誌の部分もおもしろい。2020/05/19
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