内容説明
庭園と楼閣との調和。古建築が秘める美とロマンの起源―ひとつの建築で一巻にまとめた『魅惑の仏像』姉妹編。
目次
義政が夢みた聖域（勅使河原宏）
東山文化を伝える庭園建築（工藤圭章）
室町幕府最後の邸宅（荒木元悦）
銀閣寺の年表
「南北朝・室町時代の庭園」所在地図
鑑賞のガイド
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chang_ume
6
解説（工藤圭章）では、金閣・銀閣をはじめ西本願寺飛雲閣や三渓園聴秋閣といった中近世の重層庭園建築が語られる。室町将軍による「観音殿」（重層建築）の庭園配置に関しては足利義満の室町殿を初例と理解、その系譜について建物二階を積極的に活用した禅宗寺院に求める。よく知られる三門上層、そして二階建て法堂、さらに現存しない「二階建て方丈」まで。人間が実際に空間利用する重層建築の建立は、禅宗寺院を画期とするものだったのか。1989年刊。2021/09/23
