内容説明
京の町並み、市場の賑わいはどんな様子だったか?絵師、大工、鍛冶など職人たちの技術と生きがいは?賭弓、双六、囲碁、和歌・連歌など遊びと娯楽は?何を着て、何を食べ、どんな家に住んだか?地獄、病気、風説、信仰…何を思って生きていたのか?など、絵巻の各場面を復元し、ビジュアルに分析し解説していきます。
目次
一遍聖絵
信貴山縁起絵巻
石山信縁起絵巻
松崎天神縁起絵巻
絵師草紙
慕帰絵
福富草紙
真如堂縁起絵巻
病草紙
地獄草紙
鳥獣人物戯画
庶民の世界
説話・縁起絵巻史跡めぐり
絵巻関係年表
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
itokake
15
絵巻物でみる庶民たち。溝で小銭をさらう男たち、河原でのんびり過ごす乞食、行商や大工などなど。紹介されている絵巻物も面白い。踊念仏の一遍の生涯や、ある絵師が落ちぶれた恨みのために残した絵巻物(フィクション説あり)とか。「病草子」は病に苦しむ人々の1コマを切り取ったノンフィクション。「福富草子」は昔話で読んだ。放屁の名人のまねをした隣の爺が失敗して散々な目に遭う話。元ネタはここだったか。大型本なので図書館から持って帰るのが大変だったが、絵巻を堪能するためには必要な大きさだった。2023/01/25