本のおかげで暮らしていける

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  • サイズ 46判/ページ数 200p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784620328751
  • NDC分類 019
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「水車小屋のネネ」「やり直し世界文学」で人気の芥川賞作家が出会った人生最愛の本。
正直言って、わたしが現在人間の心について知っていることで、実際の生活の中で学んだものはほとんどない。ぜんぶこれらの本から教えてもらった――

『水車小屋のネネ(毎日文庫)』をはじめ読書エッセー『やりなおし世界文学』(新潮社)も好調な著者。2015年~2019年毎日新聞連載「読書日記」(月1連載約70本)を1冊に。

小説だけでなく趣味・実用、科学、歴史、思想、建築、医学、社会問題など、ノンフィクションのタイトルを数多く取り上げていることが本書の特長。海外小説だけで構成した『やりなおし世界文学』とは趣が異なり、社会に対する著者の切実な問題意識がリアルに伝わってくる、津村ファン必読の一冊。
装画・挿絵は「やりたいことは二度寝だけ」(講談社)の木下晋也氏


【目次】

内容説明

〈最愛の一冊〉を集めたファン必読のブックガイド!作家の原点にせまる珠玉の読書日記。

目次

やりくりの研究
ハンニバルとカルタゴを知る
名前で読み解くロシア入門
音楽ライターとしてのロベルト・シューマン
台所から見たドイツとナチス
不器用に差し出される愛と優しさ
飛び降りる前にゆっくり降りる
ウルフが語る女性と仕事
秀逸に言語化される身体感覚
ただ梨を食べることを考える日々
痛ましい願いと、失踪の行方
信じられるのはヴェイユだけ
四十歳の軽やかな肯定
ジャガイモのファンブック
複雑化する職場のモラハラ
傷付いてないことを自慢するな
純化された美と心の驚異
ナイチンゲールのハードボイルドな人生
死と瀕死の間の身体性描く
中世の技術と剥き出しの人間たち〔ほか〕

著者等紹介

津村記久子[ツムラキクコ]
1978年大阪市生まれ。2005年「マンイーター」(のちに『君は永遠にそいつらより若い』に改題)で太宰治賞を受賞してデビュー。08年『ミュージック・ブレス・ユー!!』で野間文芸新人賞、09年『ポトスライムの舟』で芥川賞、11年『ワーカーズ・ダイジェスト』で織田作之助賞、13年『給水塔と亀』で川端康成文学賞、16年『この世にたやすい仕事はない』で芸術選奨新人賞、17年『浮遊霊ブラジル』で紫式部文学賞、19年『ディス・イズ・ザ・デイ』でサッカー本大賞、20年「給水塔と亀(The Water Tower and the Turtle)」(ボリー・バートン訳)でPEN/ロバート・J・ダウ新人作家短編小説賞、23年『水車小屋のネネ』で谷崎潤一郎賞を受賞。同作は「本の雑誌」が選ぶ2023年上半期ベスト第1位、「キノベス! 2024」第3位、2024年「本屋大賞」第2位、第4回「みんなのつぶやき文学賞」国内編第1位に選ばれた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

こーた

123
扱う本のテーマは多岐にわたる。小説もあるが、ノンフィクションや論考も多い。貧困、家事、都市、モラハラ、建築、退屈、……。一見バラバラな本を読んでいるようで、まとまって読み進めていくと、この作家は「人びとがどうやって暮らしているのか、生活するとはどういうことなのか」ということに関心があるのでは、とわかってくるようでおもしろい。2026/09/26

kaoru

73
毎日新聞に掲載された津村記久子さんの書評集。彼女の幅広い興味につきあえる楽しい本だ。書評の字数はあまり多くないが『ナチスのキッチン』『実像のナイチンゲール』といったノンフィクション、『夕べの雲』『東方奇譚』『櫛引道守』等の文芸書の評には彼女ならではの鋭い視点が示され思わず手に取りたくなる。『暴政』のように今の時代に必読な書もあれば社会人としての経験が伺える『小さな会社でぼくは育つ』なども。ヴェイユの『工場日記』、ウルフの『自分ひとりの部屋』『三ギニー 戦争を阻止するために』などまだ若い作家として→2026/09/26

M H

27
津村記久子さんの最新刊は読書日記。かなり幅広いジャンルの本を津村さんが自分の言葉、考えで取り込む。まさに本で暮らしている人だと思う。紹介された内容はもちろん、虚心に興味を向けて読み続ける姿勢が目を惹く。数少ないミステリーがマーガレット・ミラーと宮部みゆきなのも興味深い。広範な意味で人の営みに向き合いたいのかも。であれば建築物や歴史、デザインまで手を伸ばせるのにも合点がいく。2026/09/20

練りようかん

21
2015年から2019年まで連載していた読書日記。宮部みゆきさんのすごいバランス、木内さんの『櫛挽道守』はグッときたポイントが的確に掬い上げられ、思い出して涙が込み上げた。再読したいと思わせる筆が素晴らしい。印象的なのは『子どもを守るための地理』で怖い通学路は本質が見えてない矛盾を感じた。また笑ったのは“あれのことばかり考えている”ブックカバー。読んでみたいと思ったのは『通勤の歴史』と『夕べの雲』で読書幅の助けにもなった。そして橋本治氏の本を何度も読み返していると書かれていてとても嬉しい。面白かった。2026/09/30

スエ

7
「最愛の一冊を集めたファン必読のブックガイド」と帯にあるが、実際には連載のために書店で本を探すみたいなところもあったようで。結果ありきたりな書籍紹介にならず、著者の偏愛嗜好の動きをリアルに追いかけられるような読書日記になっていました。有名作家の作品もそれなりの数取り上げられているが、チョイスがいい意味でひねくれていて、読んだことない作品ばかりなのである。これだから読書はおもしろく奥深いと、しみじみ感じさせてくれる一冊でした。2026/09/23

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