出版社内容情報
とめどなく流浪する生命との邂逅から、生の在り方を模索する。深く五感に染み渡る珠玉のエッセイ。
【目次】
内容説明
まっすぐに見つめる。止まらぬ気候変動、消えゆく懐かしい景色。日常を超えた領域を流れる〈もうひとつの時間〉…自然の一部である私たちの核心を追うエッセイ。
目次
第一章 眠っている種(時間をかけて、取り戻す;何を見ているのか;人には見えない場所で)
第二章 逡巡(繰り返すのか;藪のなか;冬の群れ)
第三章 細胞の記憶(わかりたい気持ち;忖度と思いやり;新しい気づき)
第四章 秘密の通路(知床岬携帯電話基地局;もっと豊かに;生きる力の痕跡;冬に向かう)
第五章 もうひとつの時間(アジアの天気図;スープのこと;行きずりの縁;小さな神のいるところ)
著者等紹介
梨木香歩[ナシキカホ]
1959年生まれ。小説に『西の魔女が死んだ』『裏庭』『家守綺譚』『沼地のある森を抜けて』『f植物園の巣穴』『僕は、そして僕たちはどう生きるか』『海うそ』『椿宿の辺りに』など (本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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のぶ
65
四季の移ろいが知的で美しい文章で綴られていて、読んでいて心地いい。いろいろな話題が掲載されているが、特に八ヶ岳での山小屋の描写がよかった。様々な野鳥が訪ねて来たり、動物や虫たちとの触れ合いにも心動かされた。自然の中で暮らすことの素晴らしさを感じ取る事ができた。2025/10/06
霧雨
1
大して経験しているわけではないのに、読んでいるだけで八ヶ岳の自然の気配がする。澄んだ空気、森の匂い、ひんやりとした湿度、静かなのに生き物の息づかいがすぐ側にある。読んでいて、こちらの気持ちも静かに落ち着いていく。2025/10/14