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内容説明
バブル期のキャバレー王、魔窟とされた娼館で働き暮らした元男娼、花街消滅の日まで踏みとどまった芸者、新宿二丁目の成功者など、虚々実々の世界を生き抜いた彼らの物語。
目次
良子(元男娼)―男娼も暮らした竹の台会館の生き証人
マリア(ストリッパー)―昭和から令和へ、スポットライトの下の人生
朴弘仙(元韓国クラブ経営者)―日本と南北の狭間を毅然と生き抜く
平井孝(雑誌「バディ」発行人)―新宿二丁目文化のパトロン
ナツコ(元トルコ嬢)―昭和を駆け抜けた色街の女
九重雅貴(花柳病と対峙した医師)―色街の基督
塚口悟(元キャバレー経営者)―城西の覇王、おおいに語る
ジャッキー(フィリピンパブ嬢)―盛り場で夢を叶えたフィリピーナ
テディ団(世界大会優勝のダンサー)―ソウルダンスの魂
西村太吉(興行師・露店商)―東京・興行師の親分の九十年
いく代(芸者)―最後の大塚芸者
著者等紹介
フリート横田[フリートヨコタ]
文筆家。ノンフィクション作家。路地徘徊家を自称。戦後から高度成長期の繁華街のルポや、昭和の庶民生活にまつわるエッセイを雑誌や新聞、ウェブメディアに寄稿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ズー
16
最初から好きでこの世界に入った人、入らざるを得なかったが、好きになっていった人など…。この世界はとにかくタフじゃないとやっていけないし、そこで輝いてきたからこその、滲み出る魅力があると思った。どうしてもこれらの仕事全部、いやらしい男のためじゃないか!とも思うのだが、横田さん自身がそういった世界が好きという目線で読んでいけたので、ちょっと理解できた。なんでそんな辛い目に??逃げたらよかったのに!と思うけど、本人はあっけらかん。とにかく語ってくれることが、想像を越えていて面白い。2023/04/10
hitotak
12
長年夜の歓楽街で生きてきた人々へのインタビュー集。風俗嬢、男娼、芸者から性病外来の医師など多岐に渡り、非常に面白く読んだ。夜の街が性に合い、好きでなければできないと皆が口を揃えて言っているのが印象的で、辛い過去は語らず、堅実で、客あしらいも上手そうな方々ばかり。最近は貧困で体を売らざるを得ない、可哀想な女性たちのルポが目立つが、実際の業界ではあまり見かけないという。女性を使う立場の経営者たちも、裏社会とは距離を置いて程々に稼ぎ、女性たちからも感謝されているのに納得した。信用がないと続けられない商売だろう。2023/05/28
みかん
6
とても新鮮な気持ちで読めた。歓楽街で生きるって、貧困だったり、暴力や身売りなどで切ない可哀想な人達...それか自己責任って片付ける感じのノンフィクションばかりだけど、この書籍は好きでその仕事に就いた、好きでやっている、好きでやってきたという人達のルポ。_出版社とかテレビ局からは、可哀想な境遇な娘お願いします_取材したいので…と申し出があるらしい。2023/03/13
芋煮うどん
5
盛り場を誇りをもって生き抜いた人々の証言集。興味本位で読んでみたが、人間賛歌といってもよい。良書。2023/01/31
金平糖
4
B。2023/12/26