内容説明
抜き差しならない困難に直面した時、人は問わざるを得なくなるのではないか。「生きる意味」とは何かと。ミリオンセラー『悩む力』の著者が贈る「逆境」の時代の人生案内。
目次
第1章 コロナ下で心を整える(そう旨くは行かないよ;マスクは顔の一部です? ほか)
第2章 心を揺さぶるもの(文武両道とオリンピック;プラネタリウム ほか)
第3章 作品世界に生きることを想う(間違い電車が時には目的地に運んでくれる;ニュー・シネマ・パラダイス ほか)
第4章 食べて、歩いて、癒されて(野菜スープの恵み;一日の始まりは一杯のコーヒーから ほか)
第5章 日々の暮らしを慈しむ(カラスと鴉と烏;生類憐みの令 ほか)
著者等紹介
姜尚中[カンサンジュン]
1950年、熊本県熊本市に生まれる。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。国際基督教大学准教授、東京大学大学院情報学環・学際情報学府教授、聖学院大学学長などを経て、東京大学名誉教授。現在、熊本県立劇場理事長兼館長。、鎮西学院学院長兼大学学長。専攻は政治学、政治思想史。テレビ・新聞・雑誌などで幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒデミン@もも
44
姜尚中さんも古希を過ぎてノスタルジーに浸るのか、コロナ禍ということもありこの本には日常的な生活を送るなかで感じる幸福感に満ちている。奥様との仲の良さも感じる。が、やっぱりおわりにでは姜尚中さんらしいキレがある。掲載冊子に合わせていたのね。2023/01/12
TAKA0726
12
生きる意味とは自分はこの世の中に生きていていい、社会の中に居場所があり自分の存在を素直に認める自己肯定感似通じる無条件の自己へのしんらいに発している。自分を信頼できなければ他者を信頼することはできない。順境の時ほど生きる意味がボンヤリとしてつかみがたく、逆の時ほど生きる意味が鮮明になってくる。幸せかどうかは二義的で実は「空をつかむ」ようなこと。人生は徒労や苦行の連続であり、計画を立てることなど無意味だし、むしろ無計画であるほうが幸せで、焦りや妬み、憎しみや不安から解放される術は身近で川の流れに身を任せる。2023/05/11
たっきー
8
タイトルをみるとすごく重い内容ににみえるが、中身は著者の日常の生活のことが中心(前書きにも身辺雑記的な内容とあった)。食事や運動のことなど、これまで私が読んできた著者の作品では触れられていなかったようなことが出ていて親しみがもてた。2023/01/10
ぽー
3
年のせいかこういうタイトルの本読んでしまう訳だけど(笑)姜尚中先生みたいに生まれのアイデンティティに悩む方はずっと問いかけながら生きて来たろうし本には書いてなかったがご長男を亡くされた事があると知りさらに生きる意味をずっと問い続けて来たのだろうなと。最近ちょっとお疲れ気味のご様子だけどあの惹き込まれるような静かな語り口は良い意味での諦念から来ているのかなと。2023/02/28
たっちゃん
0
ハレを満喫し、日常のケに戻る。 その繰り返しが人生2024/03/15