出版社内容情報
新聞やテレビで活躍する『三省堂国語辞典』編さん者・飯間浩明さんの最新刊。
ふだんの生活で、ちょっと気になる言葉を楽しく解説!
内容説明
身近にあって、気になることば。人呼んで「ことばハンター」、『三省堂国語辞典』の編さん者が大追跡!国語が苦手なあなたも、知らずしらず、ひきこまれる…ようこそ、日本語の森へ。
目次
第1章 響きとリズム
第2章 漢字と仮名と
第3章 集団内のことば
第4章 こんな言い方もできる
第5章 相手に届くことば
第6章 国語辞典の楽しみ
第7章 ことばは変わる
第8章 地名は面白い
第9章 令和と万葉集
著者等紹介
飯間浩明[イイマヒロアキ]
1967年、香川県生まれ。国語辞典編さん者。『三省堂国語辞典』編集委員。国語辞典の原稿を書くために、新聞や雑誌、放送などから新しいことばを拾う毎日。街の中にも繰り出して、気になる日本語の採集を続ける。国語辞典を楽しむイベント「国語辞典ナイト」でも活躍
金井真紀[カナイマキ]
1974年、千葉県生まれ。文筆家、イラストレーター。「多様性をおもしろがる」を合言葉に世界各地で人の話を拾い集めて、文や絵にしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
岡部敬史/おかべたかし
122
本書に「うれしい気持ちを作文で書くのは難しい」とあって、その理由が楽しい、嬉しいなどの形容詞が少ないせいで、あなたのせいじゃないかもしれないよとあった。曰く「楽しくてジャンプした」など「楽しくて○○した」と書くのがいいよ。○○の部分があなたらしさになると。自分の中の「忘れたくないボックス」に入れておきたいなと思う、素敵な指摘でした。2020/07/13
kinkin
116
読んでみていろいろな日本語の面白さを知った。白の反対は黒が普通と思いこんでいるが白ネギの反対は青ネギ、白味噌の反対は赤味噌、言われてみればそうだなあ。他のも擬音語や擬態語の多さ、難しい漢字、国名の当て字であるとか、日本人は普段意識せずに話したり書いたりすること、それでも流暢な日本語を話す外国人も多いこと。日本語をやさしくおもしろく解説する肩のこらない一冊。図書館本。2022/07/01
タツ フカガワ
68
「背広」の語源は英語? 「カレー」の語源は辛え? 「長い」の反対語(対義語)、「長くない」が不正解なのはなぜ? 「雰囲気」の本来の意味は? などなど大きな文字で見開き1テーマ。国語辞典編纂者の作者が、小学生を対象にわかりやすく日本語の成り立ちから変遷を解説。いい年したオジサンも「へぇー」とか「なるほど」とか「これ知ってる」とか呟きながら“さくさく”と読了。あ、オノマトペの項目も多々ありました。2024/08/13
ホークス
50
2019年刊。辞書の作り手である著者が、子供向けに日本語の面白さを解説。色んな発見があり、イラストも楽しい。 かなの五十音表はサンスクリット語の表をまねて作られた。だから驚くほど似ているらしい。学区のことを「連区」とか「結社」と言う地域があるそうで、面白いローカル言葉とか業界ワードをいっぱい知りたいと思った。語源も含めて。著者はいつも街で言葉を探し、その変化を追いかけている。本書では子供たちにも勧めていて素敵だなと思う。看板を写真に撮ったりすると、世界が広がるに違いない。自分もやってみよう。2023/06/01
冴子
39
辞書の編集者が子ども向けに言葉について書いたエッセイだが、なるほどと思うところがたくさん。「舟を編む」に出てきたように、周囲の若い人の話に耳を傾けたり、街中の看板に注意を向けたり、最近ではネット社会にも進出しなきゃならないから、大変。でも頭を柔らかくして、堅苦しく考えないようにすることが大切ですね。反対語、作文のこつ、言葉の伝来など、学校でも教えてくれると、国語がもっと楽しくなるのにね。2021/09/29