出版社内容情報
「愛と犠牲」をもって国民に接しつづけ、皇室の姿を大きく変えた美智子さまの姿に肉迫する感動ノンフィクション。
内容説明
平成という時代に、国母と呼ばれた皇后がいた。美しき日本の象徴として、人々の憧憬の対象となられた。神話の時代なら女神と崇められ、カトリックの世界なら聖女と目されたにちがいない。高貴な舞台の幕間で、女性たちが垣間見た小さな時間の積み重ねを語る。
目次
第1章 「平民の娘」から「国民の母」へ
第2章 意思を持って歩み続ける
第3章 伝統と自分らしさの狭間で
第4章 皇居で素顔を見せられたひととき
第5章 未完の小説「美智子さま」を書いた女流作家
第6章 陰にいた美のカリスマ
第7章 美智子さまを象徴する二つのキーワード
第8章 「初めて」に向き合い変革の時代を生きる
第9章 両陛下の平成
最終章 新しい御代へ
著者等紹介
工藤美代子[クドウミヨコ]
1950年、東京都生まれ。ノンフィクション作家。『工藤写真館の昭和』で講談社ノンフィクション賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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anken99
2
平成から令和へと御代が変わろうとする際に、週刊誌で連載した美智子さまの半生記。世代によって、天皇制にしろ、皇室にしろ、とらえ方は違うだろうが、自分にとっての美智子さま、そして平成天皇は、震災の際に被災地で国民たちに寄り添う姿が強烈にインパクトに残っている。象徴制ってなんだろうと、天皇制度に対して特に意見も持たなかった自分だが、あの姿勢に対して、何よりも国民をもう気持ちが伝わってきて、そして誰しもが頼ってしまう存在として、そんなふうに天皇制をとらえられた。美智子さまのことを、本作ではさらに理解できた。2021/12/16