出版社内容情報
世代も団体も越え、君臨し続ける鈴木みのる。一匹狼のトップレスラーだからこそ語りえるプロレスの魅力と秘訣の詰まった一冊!
内容説明
世代も組織も越えて君臨する男が辿り着いたプロレスの奥義とは―。
目次
第1章 リングの最前線から(三冠ベルトを踏みつける;フリーランスの覚悟 ほか)
第2章 「強さ」をめぐって(カール・ゴッチの手紙;練習器具へのこだわり ほか)
第3章 プロレス開眼(ノアで体感した未知のプロレス;小橋プロレスの構造 ほか)
第4章 レスラーの真の武器(「もらう」から「つくる」へ;ギャラの交渉について ほか)
第5章 生きるための闘い(引退するつもりだった;藤原喜明とのスパーリング ほか)
著者等紹介
鈴木みのる[スズキミノル]
1968年生まれ、横浜市出身。横浜高校レスリング部に所属(国体2位)。高校卒業後、新日本プロレスに入門し、1988年にデビュー。翌年、新生UWFに移籍。藤原組を経て、1993年、総合格闘技団体パンクラスを船木誠勝とともに旗揚げ。名だたる格闘家たちと激闘を繰り広げる。2003年、古巣・新日本プロレス参戦をもってプロレス復帰。以降、新日本、全日本、DDT、ノアほか数々の団体のリングにフリーランスとして参戦し、現在もトップレスラーとしてマット界に君臨し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フユコ
56
ライガーさんが新日本を背負って鈴木さんと試合をしてくれた事が本当にかっこいいと思った。鈴木さんのフリーのレスラーとしての考え方もかっこよく、対談も面白かったです。選手同士でこういう事があった、という話を知れるのは楽しいです。2020/09/06
Y2K☮
41
藤原組やパンクラスの頃は嫌いだった。カッコつけてる程には強くなく、言動や行動もちぐはぐだった。やがて大きなケガをし、後輩にも抜かれて居場所を失う。過去の言動や美学に縛られて引退を迫られる。そこで本当の気持ちに気づき、格闘技からプロレスに戻る。彼に魅力を感じ始めたのは2006年の全日本参戦後。余計なプライドを捨て、かつて見下していたプロレスに本気で取り組んだ時、鋭い感性と高い運動能力が開花した。今の彼は自由だ。だからこそ団体所属選手以上に各方面への気配りを怠らない。クレバーに社会と戦うカッコいい大人の見本。2016/01/15
Y2K☮
36
著者の師であるカール・ゴッチに共鳴。プロレスは戦いを見せる大衆娯楽。でもあえてプロ”レスラー”である己に矜持を抱き、主催者と対戦相手に嫌われようが客に退屈と嗤われようが実用的なレスリングの強さを追い求めた。筋肉は客に見せる商品ではなく、試合で敵を倒す為に鍛える武器。まさに骨法の堀辺正史氏が唱えた「用美道」の精神。1.4のオカダVSケニーは壮絶な死闘だったが実戦の強さは感じなかった。そこを補う為の派手で危険な技のエスカレートは事故を生みかねない。ファンタジーの娯楽を担保するリアルな実力。創作にも必要な何か。2017/01/28
Y2K☮
27
以前の私はジム・モリソンに憧れていた。華麗に駆け抜けて27歳で死ぬのがロックでカッコイイと。でも才能が無くてそれができなかった。そういう考え方もあるけど、鈴木みのるを見ているといや死ななくて良かったんだと心底思う。生きていれば色々なチャレンジができるし視野も広がる。年齢なんか関係ない。先月は大雨の野外でオカダカズチカと30分時間切れ、昨日はG1初戦で棚橋と関節技主体の将棋の様なプロレスをやってのけた。時代のトレンドに楯突く「俺こそが最先端」という心意気。50歳の彼がここまでやっているのだ。負けてられない。2018/07/15
マリリン
20
「はじめに」にも記されているが、内容はプロレス以外でも通用するものが沢山ある。表題の「プロレスで」…は、他の職業にも置き換える事が出来るし、<自由になる> 自由を得る事、フリーで仕事をする事は簡単ではない。大人になり歳を重ねるにつれて、苦言を呈してくれる人は少なくなる。個人的には本書を読む事で、仕事に対し改めて視点を変える事ができた。2019/02/10