内容説明
逆転に次ぐ逆転!石見銀山、平泉、そして富士山。いずれも難しいとされた世界遺産登録を「逆転」で勝ち取った舞台裏と、文化外交への熱き思いをつづる。外交官の究極の交渉術!!
目次
第1章 富士山登録と三保松原の「逆転登録」
第2章 富士山推薦からイコモス勧告まで
第3章 ユネスコと世界遺産条約の存在意義
第4章 過去の世界遺産委員会の教訓
第5章 鍵となったひとびと
第6章 外交と外交交渉
第7章 富士山と世界における日本文化
第8章 文化と外交
著者等紹介
近藤誠一[コンドウセイイチ]
第20代文化庁長官、近藤文化・外交研究所代表、外務省参与。1946年神奈川県生まれ。71年、東京大学教養学部卒業。72年に外務省入省し、国際報道課長などを経て、99年にOECD(経済協力開発機構)事務次長に就任。2003年、外務省文化交流部長を経て、06年~08年にユネスコ日本政府代表部特命全権大使。08年9月から駐デンマーク特命全権大使。10年7月、文化庁長官に就任。13年7月に同長官を退任。現在、東京大学大学院特任教授、東京芸術大学客員教授、慶應義塾大学特別招聘教授、同志社大学客員教授など兼任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヤギ郎
10
第20代文化庁長官を務めた元外交官による世界遺産に関する記録。文化庁長官に任命され、富士山を世界遺産に登録するため奔走することになった。外交官時代に培った国際交渉のスキル、そして文化外交の信念をもって各国大使との交渉を繰り広げる。「”世界”で”遺産”を守ること」についての理解が深まる。西欧的価値観が主流になるなか、アジア的や日本的など、未来に引き渡す新たな価値観の議論となる。外交官ならではのおもしろい話があって、世界遺産や文化外交について学べる一冊になっている。2021/03/23
HIRO
0
富士山を世界文化遺産に登録するまでの近藤文化庁長官と各国ユネスコ大使との交渉の過程が興味深い。特に三保の松原を富士山信仰の一部として、逆転登録させた視点が流石です。 岩手県・平泉の中尊寺も近藤長官の柔軟な発想と粘り強い交渉力で世界文化遺産に登録できたんですね。2015/08/23
Satoko
0
文化外交。イコモスの勧告で除くことが勧められていた三保松原を、最後の3日間で、それを含めて採択、というところに持ち込んだお話。人脈をつくって、その人たちに助けてもらいながら物事をすすめている。「文化外交の最前線にて」読みたい。
takao
0
☆外務省出身、第20代文化庁長官が語る世界遺産登録までの道2018/09/25
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