内容説明
あの日、あの時、何が起こっていたのか。2011年度日本ジャーナリスト会議(JCJ)賞受賞、総力取材による震災報道決定版。
目次
原発事故―地震発生直後の2日間の闘い
被災地の1日―何が人々の生死を分けたのか
自衛隊と米軍―被災地支援と原発事故処理、40日の苦闘
計画停電―暮らしと経済を混乱の渦へ
大津波―教訓が生かされなかった理由
原発からの退避―政府方針と住民の狭間で
フクシマ後の世界―「原発推進」と「脱原発」の二大潮流へ
原発事故処理―現場で何が起こっていたのか
学校防災―小中学生の命を救った瞬時の判断
首相の証言―日本のリーダーは何を考え、どう行動したのか
中央官庁―被災者支援はどのように進んだか
食品汚染―誰が食の安全に責任を負うのか
トモダチ作戦―米政府・米軍が目指したもの
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
太田康裕
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日々のニュースには載らなかった出来事も含め、あの時何が起こりどう対応したのか。その検証を数々のジャンルでまとめあげた。評価すべきは評価し、反省すべきは未来への足がかりとする。キチンとした本文なのに、新聞連載が元なのでそれほど読みにくくない。毎日新聞は素晴らしい仕事をしたと思う。続刊も希望。2012/12/30
sasha
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毎日新聞の連載記事をまとめたものなので、図表も豊富で丁寧な取材で全体にまとまりもいい。どうしようもなく勘違いした「政治主導」で突き進んだ政府にあって、「必要だと思われることはすべてやってくれ」と現場に全権委託をした大畠国交相の決断は特筆すべき。多くの死者・行方不明者を出した東日本大震災だが、「学校防災」の章で取り上げられたほとんど犠牲者を出さなかった小中学校の例は広く伝えなくてはいけないな。2012/07/25
ブブジ
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事実を丹念に良く調べてはいる、だけど何か肝心なことが伝わってこない。災害時における新聞の役割とは何なのか、政府の発表をそのまま事実として新聞に載せれば新聞の役割としては職責を果たしたのか、新聞も風評被害の加害者の一端ではないのか・・・。確かにあの時の政府や省庁には足りない部分はあったし、非難されるべき点も多いとは思いますが、新聞社自らの“検証”が足りないような印象を受けました。2012/04/03
kan
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13テーマで被災地域問題はいったんカバーしている、9学校防災に救われる想い。まだまだ続く、原発収束は現在進行中2012/03/20