内容説明
医師不足に端を発した医学部定員増。その陰に忍び寄る医学部“バブル”と学力低下の危機…。人材戦略なき日本に「貧乏人は医者にかかるな!」の著者が放つ衝撃の事実。
目次
第1章 医学部の間口が広がった!
第2章 医師不足は解消されるか
第3章 医師の学力も低下するのか―医学部バブルがもたらす危機1
第4章 100人に1人が医師になる時代―医学部バブルがもたらす危機2
第5章 誰が医療費を払うのか―医学部バブルがもたらす危機3
第6章 医療産業は期待できるか
第7章 医師と医学部の未来
著者等紹介
永田宏[ナガタヒロシ]
1959年生まれ。医学博士。長浜バイオ大学教授。85年筑波大学大学院理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所で医療情報研究に従事。鈴鹿医療科学大学教授を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みんと
10
医学部の入学定員が大幅に増員されているそうだ。 しかし、新臨床研修制度によって、医師が自由に勤務先を選べるようになったため、新卒医師の大半が大都市の病院か有名病院を希望するようになったという。 そのため、地方の医療が崩壊するといった危機に陥っている事実は見直さなければならない点だ。 過重労働や訴訟リスクから産科、小児科、救急、外科の医師不足という負のスパイラルにも巻き込まれてゆく。 新人医師の能力低下という現実も恐ろしい。どうにかならないものなのか。2010/11/13
ねええちゃんvol.2
3
★★★ 医学部の定員が増えたことにより、学力の低下が著しい。大学に入ってから、高校(中学も?)数学をやり直させるところもあるとか。偏差値70なくても医学部に入れてしまう。2010/12/26
メイプル
1
最近の新聞は読むに値しないものが多い中、毎日新聞の医療問題を取り扱った記事だけは、そこそこ読める内容だと思っています。そして本書は、その毎日新聞から出版されたもので、期待して読みました。著者の永田氏は別著でも日本の医療問題を取り上げていますが、この本では今年度から医学部の定員が増加したことの問題点を指摘しています。実際に現場で学生を見ていると、まさにその通りと思えるところもあります。日本の未来の医療は・・・ちょっと怖いかも。2010/10/25
Taku.M@医学徒専用
0
挑発的タイトルであるが、中身は至極もっとも。医学科入学と同時に読んだため、今後の心構えをしっかり持てた。2013/03/28
マガタマ
0
「誰が医療費を払うのか?」という視点は新鮮だった。若年人口が急激に減少する中で、未来を探るのは難しい。2010/12/22