内容説明
移民100周年を記念して、ブラジルに生きる日本女性6人が共同執筆。
目次
第1章 青い空の国で(小野政子)
第2章 雲のゆくえ(中田みちよ)
第3章 生きる(斎藤早百合)
第4章 国家唱へず(土田町枝)
第5章 南米の大地へ(大槻京子)
第6章 移民になりたくて(松本純子)
著者等紹介
日下野良武[クサカノヨシタケ]
ジャーナリスト(ブラジル・サンパウロ市在住)。1943年、熊本県生まれ。熊本商科大学(現熊本学園大学)商学部卒。大学在学中に1年休学し、リオデジャネイロの石川島ブラジル造船所で営業実習生活を送る。1971年、サンパウロ新聞社東京支社長。1982年本社勤務のため訪伯。1994年、専務職を最後に社を離れ、執筆活動に入る。現在、地方紙・業界紙7紙に月2回定期送稿中。1997年、第14回武本文学賞(随筆)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん
23
ブラジルに最初に日本人が移住してから、百年以上になる。ここには戦前から戦後まで様々な時期に移住した、6人の女性達のその後の生活についての手記。農業だけでなく小売をしたりクリーニング店を出したりして何とか食べていくブラジルの暮らし。日本がバブルになると今度は日本に出稼ぎに来たりする。一人一人が映画になりそうなドラマである。2019/03/27
dzuka
4
事前に「ワイルドソウル」や「灼熱」を読んでいたので、ブラジルへの移住記は悲惨なものしかイメージしていなかった。しかし、この作品は存命の方の話であり、しかも戦後に移住ということもあり、サバイバルさながらも、生きていこうとするものには道が開かれるというような明るい側面も描かれていた。 また、子を学校にいかせるために、あらゆる手立てを尽くすというところで、日本は教育大国(意識が)だと認識できた。 ただ、この作品の主人公になれなかった人達の無念も山ほどあるのだということは忘れてはならないのだということも感じた。2024/02/20
塩崎ツトム
3
戦前の日伯国交断絶直前から、戦後に再開された集団移住。そして現代の、日本での生活苦によらない移住まで、もっぱら夫・婚約者についていく形で海を渡ったブラジル移民の体験記がよく描かれている。特に戦後に再開された移民の様子は、移住者の絶対数が少ないためなかなか実態がわからなかったので、その点でも貴重な内容。2015/09/10
やん
2
日系社会青年ボランティアとしてブラジルに赴任するまで、日系移民のことはほとんど何も知らなかった。現地ではいろんな人から移住についての話を伺う機会があったが、女性の本音を聞く機会はあまり多くはなかった。女性の立場で書かれたこれらの手記はとても貴重なもの。本当に辛かった経験、とても書けなかった思いはたくさんあるだろう。今のうちに体験を聞いておかないと、そのうち聞けなくなる時が来る。2016/05/18
日向の犬
1
ブラジル移住の歴史なんてほとんど知らなかったので、学ぶことが多かった。戦前~戦後にかけての女性の地位とその暮らし様が衝撃的。女性が男性と対等に言いたいことを言える現代は恵まれてるなと思った。2012/11/20
-
- 和書
- 江戸の祭礼 角川選書
-
- 電子書籍
- マンガでわかる 細胞のはたらき(池田書…