内容説明
古代の聖徳太子から幕末の外交官・川路聖謨まで。人間臭いエピソード満載で、日本人にとっての「出世」と「肩書」の意味を探る。『エコノミスト』の好評連載、待望の単行本化。
目次
古代編(「外相」聖徳太子の抜擢;「人事権」の成立―冠位十二階と憲法十七条 ほか)
中世編(「敗者」平将門の栄光;平清盛の「バランス」出世術 ほか)
戦国編(朝倉孝景の「合理的人事」;上杉謙信と「肩書の力」 ほか)
近世編(徳川家康が「征夷大将軍」になるまで;「徳川将軍人事」の真相 ほか)
巻末座談会 日本史にみる「出世の壁」
著者等紹介
遠山美都男[トオヤマミツオ]
学習院大学非常勤講師、日本古代史専攻。1957年生まれ。学習院大学大学院中退、博士(史学)
関幸彦[セキユキヒコ]
鶴見大学文学部教授、日本中世史専攻。1952年生まれ。学習院大学大学院修了、学習院大学助手、文部省を経て現職
山本博文[ヤマモトヒロフミ]
東京大学史学編纂所教授、日本近世史専攻。1957年生まれ。東京大学大学院修了、文学博士。『江戸お留守居役の日記』で日本エッセイストクラブ賞受賞
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感想・レビュー
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金吾
26
○人事そのものではないものの人事のフィルターを通してそれぞれの時代を見ることができました。律令制、平将門、源頼朝、竹崎季長、大久保彦左衛門、長谷川平蔵が面白かったです。2024/11/26
Yuka K
2
組織あるところに人事あり。天平から幕末まで。3人の著者による選りすぐりの人事話50譚弱。いつの世の中も権力と名誉に振り回される人の性が面白かった1冊。特に関先生の文章が読みやすくて、別の本も読んでみたくなった。2024/05/06
nyara100nen
0
この本を読んで、必殺仕事人の中村主水の日中の仕事ぶりを思い出してしまった。ドラマでは下級武士の生活ぶりをサラリーマンになぞらえ過ぎで、やり過ぎだと思ってたけど、この本を読むと、割りと江戸時代のリアルな勤務事情なのかもしれないと思えてきた。2016/05/05
MrO
0
いつの時代も、人間のやることは同じだという、普遍的な教訓。畢竟、歴史から学ぶものは、これに尽きる。2012/12/21
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