ペリーの白旗―150年目の真実

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784620315904
  • NDC分類 210.595
  • Cコード C0021

内容説明

「開国を拒めば戦争になる。そうなっても、白旗を掲げてきたら和睦してやる」。ペリーが書いたとされる、幕府へのそんな「書簡」が残っている。アメリカの「砲艦外交」の証拠として、これを取り上げた「新しい歴史教科書」。偽文書の疑いが濃く、そんな史料を「反米教育」に使うなと批判する歴史学会。果たしてこの「書簡」は本物か偽物か。偽物だとしたら、誰が書いたのか。論壇・学界を二分する熱い論争に発展した、「日米関係の原点」一五〇年来の謎に迫る。

目次

第1章 「白旗論争」とは何か
第2章 偽文書説に迫る
第3章 『白旗伝説』再び
第4章 ペリーとは何者か
第5章 歴史に翻弄される白旗
第6章 現代に生きる白旗
補章 明日の議論のために

著者等紹介

岸俊光[キシトシミツ]
毎日新聞記者。1961年、愛媛県生まれ。85年3月、早稲田大学法学部卒業。同年4月毎日新聞社に入社。中部本社報道部、東京本社社会部、夕刊編集部などを経て、2001年4月から学芸部で論壇を担当
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感想・レビュー

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月夜

2
白旗書簡が あったのかなかったのか それの推理に加わるのは 私のやるべきことではない。本書の感想を述べる。「アメリカに恭順するつもりならこの白旗を出せ さもなくば 攻撃する。」と 一方的な砲艦外交なのか 親切なのか。このことは 沖縄戦を思い出させた。窖に(ガマ)に逃げ込んだ一般民に 「降伏して出てきなさい。さもなくば 爆弾を投げ込む。」 とまず 提案する。 このやり方は ペリー以降変わらない アメリカのやり方なのだと感じた。書簡があろうがなかろうが 教科書に載せるには もっと違う方法で 教えれば良いものを2013/12/22

hakodadi

1
松本健一は著「白旗伝説」で、幕末に来航したペリーが米大統領国書の受領に逡巡する幕府に白旗2琉と秘密書簡を送り「もし国書受領を拒否する場合には戦端を開くことも辞さず、されば幕府側の軍事的劣勢は明らか、敗北を認めたときは白旗で降参の意思を表明せよ」と述べたという。学会はおおむね否定的で、証拠文書は後世の偽書と断じ大論争となった。著者はこの論争の経緯をまとめる中で、日本の歴史学界の固陋をあぶり出し、一方で当時の幕府内部の議論とそれが周囲に伝播していく途上でおこる誤解や意図的な情報操作の実態などを明らかにする。2009/04/28

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