出版社内容情報
道連れ稼業・彦輔は正体不明の"美少年"を長崎まで護衛するワケありの依頼を無事遂行できるのか!?
江戸の旅情たっぷり娯楽時代小説。
内容説明
素性も分からぬ美少女の道連れ(付き添い)で中山道を行く彦輔たち。珍道中を襲う数々の難関!敵の真の狙いとは!?江戸の旅情あふれる傑作時代小説。
著者等紹介
逢坂剛[オウサカゴウ]
1943年東京生まれ。広告代理店勤務のかたわら、80年「暗殺者グラナダに死す」でオール讀物推理小説新人賞を受賞し、作家デビュー。87年『カディスの赤い星』で直木賞、日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞の三冠に輝く。その後も日本ミステリー文学大賞、吉川英治文学賞、毎日芸術賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雅
59
道連れ稼業の鹿角彦輔訳アリな女性、菊野と京を目指す。正体不明な連中に狙われながらも、珍道中的な雰囲気が楽しい。2021/07/13
rosetta
24
★★★✩✩読んでいる間は凄く楽しい。浮世絵風のイラストが本文の前に纏めて載っていたりしてThe時代劇、The読み物、なんだったら大人の紙芝居って感じで文章が短くて改行も多く、行動描写ばかりで風景描写があまりないので500ページ弱の本が一息で読める。身分不明のお姫様を京都までわざわざ中山道を通って送り届ける用心棒(道連れ)を頼まれた彦輔が、何故必要なのかも分からないが五人、七人、八人と人数が増えてんやわんやの御一行旅を繰り広げる。江戸の旅の雰囲気が良く伝わる。でも結末がお粗末すぎて金出す気にはならない本。2021/06/03
onasu
14
旗本の三男で町屋暮らしの鹿角彦輔、公儀の端役を務めるめくぼ(目くぼ)の藤八、彦輔の隣家で扇の絵付けを生業とする勧進かなめの三人が組んでの道連れ稼業はシリーズ3作目だそう。 冒頭の富士塚の地下からの脱出から始まって、本編の中山道でもスリリングなおもしろさは絶えない。依頼人の妹と称する口の利けない女を始め、その世話をする気位の高い年増、途中から加わる俠客コンビも好演。 旅の目的と途中でのいざござが、結局のところ消化不良なのは惜しいが、巻頭の絵地図と一行の16枚のイラストは旅情を高めてくれるいい仕事でした。2022/02/24
ariel
10
ちゃんと事情を話してくれたらこんなにややこしくはならないような気がしますがとにかく大変な旅でした。蛇の目と鬼吉がなかなかいい奴らで助けになったし隼人の登場の仕方がカッコいい。昔の歩き続ける道のりはアクシデントだらけなのがわかります。 でもこの先どこへ向かおうと藤八がいれば彦輔は強く無敵です。2021/05/31
ま
7
道連れ稼業の彦輔、めくぼの藤八、勧進かなめの三人が、若衆姿の菊野、侍女のりくを中山道を通り、京の都まで送り届ける道中のお話。途中、渡世人2人と浪人隼人が合流し、御家騒動に巻き込まれていく。。2021/04/23