内容説明
合言葉は、押忍。フツーのオヤジが、ヘタレな大学の応援団長にマジ社命で出向!?ヤバい学ラン姿が、限りなく愛しい。爆笑、ウルウル、熱い勇気がはじけ翔ぶ、応援小説。
著者等紹介
重松清[シゲマツキヨシ]
1963年、岡山県生まれ。早稲田大学卒業後、出版社勤務を経て執筆活動に入る。99年に『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞を受賞。2001年に『ビタミンF』で直木賞を受賞。小説、ノンフィクションなど幅広い分野で活躍を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
抹茶モナカ
88
ワンマン社長の指示で、45歳のサラリーマンが大学の応援団に出向。冒頭はあまりに突飛な設定に、読む気持ちが揺らぐものの、気付けばグイグイ引き込まれていた。誰かを応援することの大切さが胸に染みる。中年からの健康への不安も盛り込まれているのも良い。2014/06/23
イーダ
66
理不尽な社長命令で「あすなろ大学応援団」に出向になった藤巻大介45歳。訳のわからない世界での悪戦苦闘と周囲の無理解に翻弄されてゆく。最初は個の存在だったものが、徐々に繋がり形になっていき、最後は大きな円になる。そんな小説。読んでいてとても気持ち良かったです。2014/07/10
アメフトファン
64
ひさしぶりに本読んで泣きました。ドラマのコマーシャルだけ見てすっごいくだらなそうな話かなと思いながら読んでいたのに...スポーツの試合に出て輝くのも勿論素敵ですが、他人の事を想って一生懸命応援するのも素敵ですよね。前に母校の学祭で応援団祭というがありちょっと見たのですが、体育会の現役選手の人たちも一年に一度だけ応援団が輝けるこの祭りにたくさん見に来ていたのが印象的でした。主人公の大介と一緒に大事なことを学んだような気がします。2015/01/10
metoo
53
野球好きな私は今まで試合の成り行きにしか興味がなく、高校野球を観戦すると応援風景が映るのが不思議だった。可愛いチア、懸命の応援団、音楽性の無い曲を奏でるブラスバンド。自分が野球する訳でもないのに物好きだなと。この本は、サラリーマンが社長の命を受け、廃部寸前の大学の応援団を団長として立て直すべく奮闘し、仲間、先輩、家族と、応援を通じ自分を見つめなおす話だ。暑苦しい応援団の気質や、何かを応援するという心得が理解できた。応援というのは、見返りをもとめない、結局、自分のために応援するのか。なるほど。押忍!2014/05/16
Rosemary*
52
廃部寸前の応援団を立て直すために、OBでもある社長の鶴の一声で団へ送り込まれた中年男の青春譚。昭和の香りたっぷりで暑苦しく慣習やしきたり満載な感じと思いきや、中々どうして笑いあり、涙ありで感動のフィナーレでした。世代間、男女間のギャップを乗り越えた団員たちの人間模様、心から応援する相手がいるって素敵なことだなぁとしみじみ!同年代ということもあり色々と共感できてラストは涙でした。ドラマもあったようなので観てみたいな。2017/06/06