内容説明
諸説入り乱れる龍馬暗殺の実行犯と黒幕像。見廻組説、新選組説、高台寺党の伊東甲子太郎一派説。いろは丸事件で恨みを抱いた紀州藩説、更には龍馬の存在が邪魔になった土佐の後藤象二郎黒幕説や薩摩藩説に海援隊の内部抗争説…。驚愕の新説がいま、展開される!興奮の幕末歴史推理小説。
著者等紹介
加野厚志[カノアツシ]
1945年、旧満州国大連生まれ。日本大学文理学部中退。以後、港湾労務、ドアボーイ、漫才師など職を変転。29歳の秋、「天国の番人」で文芸春秋の第47回オール読物新人賞を受賞。NHK教育テレビの『若い広場』で司会をつとめる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
75
加野厚志さん初読み、新選組関連の小説久しぶりに読み了(読友さんの紹介)、新選組一番隊組長沖田総司が、坂本竜馬暗殺の犯人探索をする話なのかな、龍馬暗殺はいまだ不明で決定的な物証はなく仮説をうまく解き明かしていく総司さん面白く読めた。2014/09/11
えみ
55
何かを成し遂げたようで結局のところ何一つ成し遂げることはできなかったのではなかろうか。生き残らなければ勝者にはなれず、正しさの証明も、愛の一つさえ叶えることはできない。わかっていた事だが結末は淋しい。一人の青年の心に潜む柔らかい絶望が「坂本龍馬暗殺」という幕末最大の事件とクロスして混沌とした乱世を映す。龍馬殺しの犯人を見つけ出し濡れ衣を着せられた新選組の名誉を回復せよ!幕末きっての剣客・沖田総司は労咳に侵された体に鞭打ち、近藤勇と土方歳三の命により龍馬殺しの犯人を追う。実行犯は誰だ?黒幕は誰だ?新説浮上!2021/03/12
一笑
13
慶応三年十一月十五日、京都三条近江屋で坂本龍馬が暗殺された。剣客でもある龍馬を切ったのは果たして誰か。幕府にはもちろん、薩摩藩にも長州藩にも土佐藩にも狙われていたのではないかとされる龍馬。佐々木只三郎率いる京都見回り組というのが定説だけれど、正直本当のところはよくわかっていない。龍馬暗殺の下手人は誰かをテーマにした物語は数あれど沖田総司が犯人を探し出していくというお話には驚きでした。この幕末を生きた人達のなりや事柄をうまく描いているだけにタイトルの『探偵沖田総司』はちょっと残念でした。でも面白かったです。2025/03/14
小雀✡ずーっと積読減強化月……
6
龍馬暗殺の真犯人は誰か…を主軸とした新選組モノ。タイトルを『探偵沖田総司』としたのはチョットいただけなかったね。講談社文庫で改題した『幕末暗殺剣 龍馬と総司』の方が物語に合ってて良い。 後書を読むと、よく調べた上での犯人像であり辻褄もあっているのだろうとは思う。が、全体的に視点がアチコチに散っていて落ち着かない。新選組としての話を割愛してでも、もっと沖田総司の探索物語を書き込んで欲しかった。 新選組モノとして読むにも内容がザックリしてて薄い感じがした。2014/11/13
ゆずこまめ
3
総司の女の趣味が特殊すぎる・・・なぜ短い人生でそのチョイスなのか理解に苦しむ。どんだけMなの。龍馬暗殺の犯人についての新説はおもしろいですが、まぁおひまなときにでもどうぞ。2010/11/01