出版社内容情報
父の自殺で孤児になった少女セアラ。
幼いころ会ったきりの叔母から“私の世話係にならないか”と
誘いの手紙を受け取ったときには、神の救いのように思えた。
一抹の不安を抱えつつ、汽車を乗り継いで到着した叔母の館には、
さんさんと明るい陽光が降り注いでいる。
だがひとつだけ、影があった。叔母の若い愛人ジュードの存在だ。
黒髪に憂いを帯びた瞳、謎めいた美貌――
セアラはひとめで惹きつけられてしまう。
隣家の令嬢ヴェネティア・バドレーもすっかり彼に夢中のようだ。
そんなある日、バドレー卿からパーティの招待状が届き……。
叔母の愛人から人目を忍ぶキスをされたセアラ。罪の意識に苛まれながらもジュードには抵抗できませんでした。壮麗な屋敷で美青年に翻弄され、溺れてゆくヒロインに待ち受ける衝撃の真実とは? 大御所アン・メイザーの、めくるめく愛の世界をご堪能ください。