内容説明
医師に脳腫瘍と診断され、余命4カ月と知らされたウェンディ。両親もなくひとりぼっちの彼女は、家財すべてを売り払い、豪華客船フェゾン号の客となって最後の船旅に出た。その船上で出会ったのが、ローマ時代の彫刻のような品格を漂わす、長身でハンサムな男性ガース・リヴァーズだ。日々のなか二人の距離はじょじょに縮まっていくが、彼に惹かれれば惹かれるほど、ウェンディは絶望にさいなまれた。どれだけガースに恋い焦がれようと、彼とは決して結ばれない―私が生きられる時間は、あとわずかしか残されていないのだから。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アン
43
余命四カ月のヒロインが最後の日々を過ごす為に選んだのが3ヵ月間の豪華客船での世界一周の旅。 ヒロインの状況を考えると船旅なんて楽しめる様な気分じゃないはずなのに、それでも最後の日々を楽しく過ごそうとする姿に涙。こんな時まで自分が死んだ後の相手の事を考えて行動するヒロインが切ない。ヒーロー、なんで友人の言葉だけであんな勘違いするのか疑問。ヒーローも葛藤していたんだと思うけど、思い出したようにコロコロ変わる態度には少しムカッとしちゃった。これがロマンス小説で良かったと思える話でした。2016/11/24
ばん
9
ヒーローが自分のことを愛したりしないようにって言うヒロインが切ない。私(ヒロイン)が死んだ後にヒーローが傷つかないようにと自分のことよりも他人のことを思うヒロインが素敵で痛々しい。序盤のショウとのやり取りを見ていて、日常的にする会話にこんなにも死を意識する言葉があるんだなぁと思った。2016/08/07
アイス1億円
4
自分がもし同じ立場だったら、同じように振る舞えるかしら、と思いました。強い女性ですね。2015/06/24
aiko
3
僅かな余命を過ごすため、全てを処分し豪華客船に乗り込んだウェンディが出会う友情と恋。 華やかなクルーズ船での生活や寄港地の描写と、次第に進む病の苦しみの対比が切ない。 原書は1976年ですが古典の名作と愛されるのが分かる面白さ、一気読みでした。2024/02/25
mao
2
良かった。こんなハッピーエンドとは。ドラマチックすぎます。ヒロインなんて幸運の持ち主(・・;)
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