内容説明
「二度と逃がさないぞ」とつぜん険しい口調で呼びかけられ、イブは自宅の玄関先で硬直した。目の前には見知らぬ男性がいる。カイルと名乗るその男は意志の強そうな顔に怒りの表情を浮かべ、自分はイブの夫であり、消えた妻を捜していたと彼女に告げた。イブが記憶を失って路頭に迷い、救急病院に駆け込んでから2年。親切な看護師のおかげで住む家を見つけ、図書館の仕事に就き、やっと新たな人生が軌道に乗りはじめたところだったのに…。わたしは本当に結婚していたの?こんなに魅力的な男性と?過去を知る糸口は彼だけ―不安と期待がイブの胸を満たした。
著者等紹介
ウォーカー,ケイト[ウォーカー,ケイト][Walker,Kate]
イングランド中部ノッティンガムシャーに生まれ、ブロンテ姉妹の生地ヨークシャーで育つ。ブロンテ姉妹の研究で修士号を取得したのち、児童館の司書を経て、息子の誕生を機に作家活動を開始した。以来20年近くにわたって活躍を続けるベテラン作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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糸車
26
読み終えてからヒーローの気持ちを考えると、彼の行動も怒りも苛立ちも仕方がなかったんだろうと思える。逆に彼の自制心は立派。妻に家出され二年、ようやく探し当てたら自分の存在は忘れ去られていたなんてそう簡単に受け入れられることではない。ヒロイン視点でお話が進むので彼女の記憶の空白、混乱や悲しみばかりが前に出ていて、ヒーローが随分淡々としているように思えてしまうのもこれまた仕方がない。特筆するべきは見ず知らずの記憶喪失のヒロインを引き取り、同居させてくれたダイアン夫妻の寛大さ。普通、できないことだと思うわ。2015/10/24
なすか
2
ヒロイン記憶喪失モノ。ヒーローがヒロインを探しあてた所から話が始まってます。 辛抱強く記憶が戻るのを待つヒーロー、しかし所々で性急になり、たいていそこで拗れるのでした(苦笑) いやでも辛抱強く頑張ったですよ、ヒーロー。じんわりきたよ!目頭熱くなったよ!2009/04/12
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