内容説明
プルーデンスがゴシック小説を書き始めたのは、ウルフィンガー館のたたずまいに想像力を刺激されたからだ。断崖絶壁に建つかつての大修道院は、今は訪れる人もない。あの荒れ果てた館の中に入れたら、構想も浮かぶのに…。だが、チャンスはある日突然やってきた。館の持ち主レイヴンスカー伯爵が、この地を訪れたのだ。稲光に照らされる黒い馬車、蹄を鳴らす黒馬、漆黒の髪の男。暗い空の下で、プルーデンスは彼を呆然と見つめた。“悪魔伯爵”だわ。作品の主人公にぴったり。
著者等紹介
シモンズ,デボラ[シモンズ,デボラ][Simmons,Deborah]
日本では『狼を愛した姫君』でデビュー以来、ヒストリカルの分野でナンバーワンの人気を誇る作家。戦いのシーンもある中世の物語と、社交界が華やかなイギリス摂政時代の物語を描き分ける。米オハイオ州在住
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
矢田ふみえ
6
ゴシック小説を書くことで、生活の糧を得るようになったヒロイン。悪魔公爵と呼ばれるヒーローを恐れもせず対応しているのがおもしろい。
びわ
4
ひねたヒーローが純粋なヒロインに癒される定番かとおもったら、前半はともかく、後半はコメディか?とゆうくらいドタバタ…とくにヒーロー弟とヒロイン妹は唐突すぎない?大丈夫なんだろうか?でもすぐに空想の世界に迷い混んじゃうヒロインは楽しかった。気分転換にはいい話かも。酷いヒーロー読んだあとに再読しよう2013/06/12
をり
2
ヒロインがよかった。好奇心旺盛だけど向こう見ずな程ではなく、周りに流されない筋の通った彼女でした。ヒーローも悪魔伯爵の名のとおり不気味な感じがでていた。ただ悪魔と呼ばれる所以が過去の放蕩だけじゃなくもう少しひねりが欲しかった。2014/06/28
サティーシャ
1
ゴシック小説家のプルーデンスと断崖絶壁に建つ館の持ち主レイヴンスカー伯爵セバスチャン。“悪魔伯爵”と呼ばれていても館も本人も小説のモデルにして楽しめる前向きなヒロインと影響されて変わっていくヒーロー。後半は密輸のこととかドタバタしてました。2016/11/21
りり
1
★★★☆☆DSハレで2012/04/22