内容説明
サリーはみぞおちを蹴られた気分だった。来週から新しいボスが来る。高名なジャーナリスト、ライ・ベインズ―七年前にわたしを捨てた男。わたしの存在を知れば、ライは首を言い渡すに違いない。決して見つからないようにしなければ…。サリーのあらゆる努力もむなしく、再会の時は訪れた。グレーの瞳に怒りをたぎらせ、ライは残忍にささやいた。「どうして名前を変えたんだ?君は今でも僕の妻だ」。L・ハワード幻の名作、リクエストに応えて復刊。
著者等紹介
ハワード,リンダ[ハワード,リンダ][Howard,Linda]
アラバマ州生まれ。少女のころから書くことが大好きで自分の楽しみのために作品を書きためてきたが、1980年、30歳のときに作家デビューを果たした。以降、情熱的なロマンスを中心に多くの作品を発表し、アメリカをはじめ世界各国で人気は高まで一方。とくに彼女の描くヒーローは世界中の女性をとりこにしている。現在も生まれ故郷のアラバマ州に夫とともに暮らしている
小林令子[コバヤシレイコ]
翻訳家。上智大学卒
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
34
え。読みながら思う。わたしが求めているリンダ・ハワードじゃない。ヒロインにもヒーローにも感情移入できず、延々と続く意地の張り合いにぐったり。しかもヒーロー目線がないのでさらに疲れることに。ただまあ、七年も離れていてもお互い他の異性に目もくれずってあたりは感動する。特にヒーロー。他のお話だったら聖職者じゃないからと言い訳しているところ。他の人は要らないほど求め合っているのは伝わって来たけど、自身が危険を伴う仕事にいきがいを感じていたのに、ヒロインはどこへも行かせないと息巻く身勝手さは共感できないわ。2016/06/01
糸車
28
再読。ドナドナ本を入れてある袋を整理していてついうっかり最後まで読んでしまった。そして何故ドナドナ本にしたか、後半に入って思い出した(笑)。成長して大人になったら連絡してくれと言い捨てておきながら、実際ヒロインが涙をこらえながら努力して大人になり、ついには夫の不在を乗り越えてしまうほど強くなってしまうとこんなはずじゃなかったとうろたえるヒーローの身勝手さ。それでも一気読みしてしまう勢いはさすが〜。2016/06/26
Rin
20
別居で連絡もとらず7年を経た夫婦の再生物語。終始傲慢ヒーローに振り回されるも流されてしまうヒロイン。タイプライターが出てきてビックリしましたが1982年の作。そう考えると、ヒロインは別居中に凄まじく努力して自立した女性、となるのかな。ヒーローは結婚の理由もイマイチだし、愛人?との関係も煮えきらないし、その割に嫉妬深いし全てが幼い。とはいえ、40年も前の作品とは思えないほど現代でもありそうな雰囲気がさすがのリンダハワード作でした。★★★2021/03/10
だむ
7
私の気持ちの問題なのか、今作は最後までハマれなかった。残念(*´^`) ヒーローにもヒロインにも今ひとつ魅力を感じられず…。次にいきます。2019/09/23
ぽんずもち三個
6
ヒーローのヤンデレ具合が爆笑モノでした。笑う話ではないし割とロマンティックな話だとは思いますが、ヒーローの身勝手な生き方!が「ストーカーか!?」って思うくらい。思い込みが激しいのか、自信があるからくる行動なのか…。ここまでくると清々しいくらいです。 他の方も書かれていますが、リンダ・ハワードは時々どうしようなく暴走するヒーローに飲み込まれてしまうのでしょう。求めているものとは違う。 でも、嫌いではない作品でした。 2018/01/15