内容説明
頂上はすぐそこに迫っていた。イギリスの登攀隊は、想像を絶する困難と零下40度まで下がる過酷な環境と戦いながら歩を進め、ついにマロリーは第6キャンプ―27300フィートからの最終アタックを敢行する。遠い故郷で待つ愛する妻のため、山頂に妻の写真を置き、必ず無事に帰還することを誓って―。巨匠ジェフリー・アーチャーが描く山岳小説の金字塔、マロリー没後100年に復刊!
著者等紹介
戸田裕之[トダヒロユキ]
1954年島根県生まれ。早稲田大学卒業後、編集者を経て翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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franz
2
実在の登山家、ジョージ・マロリーの物語。彼は現実ではエヴェレスト登頂に成功したのかどうかわからない(登頂した証拠も、失敗した証拠もない)。これは物語なので決着をつけてあるのだが、さすがはアーチャーで、現実もこうであったのではないかと思わせる。かなりの部分は現実に即して書かれているので、後から調べても違和感はない。読み切って一通り事実を調べた後で読み直す上巻のプロローグ、マロリー2世の項目が最後に置かれたエピローグ、文字通り最初から最後まで素晴らしい。人に勧めたくなる1冊。2024/06/23
ウ・トポス
0
果たしてマロリーは登頂したのか否か? 作者のジェフリー・アーチャーはどちらかの結論側に立って書いているのだけど…これは夢であり希望でもあるのだと思う。 そして下巻の中盤でマロリーの妻ルースは南極探検で命を落としたスコットの妻に会うシーンがあるのだが、 スコットの妻の台詞が1番心に残った。 2024/08/06