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内容説明
アビーはタナー・エンタープライズの郵便仕分け室で働いている。職場はいつも社長C・K・タナーの噂で持ちきりだ。有能なビジネスマンにして、ハンサムな億万長者のプレイボーイ。女なら誰もがあこがれて当然だ。ただアビーだけは慎重にタナーを避けていた。身分違いの相手に恋したらどうなるか、身にしみて知っている。傷つかないためにも、絶対に近づいたりしないほうがいい。実際、この一年半、毎日社長室に郵便物を届けているけれど、話したことはほとんどない。きっと彼はわたしの名前も知らないだろう。ところがその日、郵便物を受け取ったタナーは、微笑を浮かべて、こう言ったのだ。「ありがとう、アビー」さらに驚くべきは、そのあと彼の口からこぼれ出た言葉だった。「この週末、僕に同行して、妻役を演じてもらえないだろうか」。