内容説明
連邦保安局の新米保安官補アンドレア・オリヴァーは、最初の任務として、殺害を予告する脅迫状を受け取った判事の身辺警護を命じられる。その判事は、38年前に18歳の娘エミリーを殺害されていた。誰もが一目置く人気者で優等生だった少女は、プロムの翌朝、裸をさらした無惨な姿でゴミ置き場で発見されたのだ。そして迷宮入りした事件の真相を突き止めることが、アンドレアのもうひとつの任務だった―。
著者等紹介
スローター,カリン[スローター,カリン] [Slaughter,Karin]
CWA賞スチール・ダガー賞受賞『警官の街』(オークラ出版)を始め、『プリティ・ガールズ』『グッド・ドーター』など20作を超える作品をNYタイムズ・ベストセラーリストに送り込んでいる人気作家。これまで120カ国以上で刊行され、累計発行部数は全世界4000万部を超える。トニ・コレット主演の『彼女のかけら』はNetflixで配信され、全米1位を獲得。2023年に“ウィル・トレント”シリーズが全米ネットワークABCでドラマ化予定に加え、『グッド・ドーター』と『偽りの眼』(以上ハーパーBOOKS)も映像化が進んでいる。図書館を支援する非営利団体Save the Librariesプロジェクトの創設者
田辺千幸[タナベチユキ]
ロンドン大学社会心理学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆいまある
80
彼女のかけら続編。だから1作目でアンディの年を20代前半にしとけば良かったのに。これからいっぱい成長して貰わないといけないのに。しかし逞しくなった。そして保安官になった瞬間、お金持ちの伯父と元カレ?マイクに事件に放り込まれた。過去に少女がレイプされて殺された事件。犯人はアンディのあのサイコ父らしい。そして現在の事件。女性を死に追いやるカルト教団。スローター作品にしては登場人物がやけに多く、冒頭の掴みも弱くて今ひとつ乗り切れない。2023/06/04
future4227
59
証人保護プログラムを受けている女性が保安官補になっての初任務。脅迫を受けている連邦判事の護衛と共に38年前にエミリーという女子高生に起きたレイプ事件と傷害致死事件の真相を追う。レイプの被害に遭った女性が妊娠したときの周囲の冷やかな態度に衝撃を受ける。学校からも親からも友達からも村八分状態。責められるべきは加害者の方なのに、なんと理不尽なことか。エミリーの境遇があまりにも可哀想過ぎる。さらにカルト集団的な農場まで出てきて、現在と過去のミステリーが同時並行。どっちも結末が気になる。2023/08/03
Shun
40
カリン・スローター新刊。保安官補アンドレア・オリヴァーが主人公のシリーズとなりそうな予感です。初登場作品かと思っていたら、既刊の「彼女のかけら(上・下)」では若かりし日のアンディが描かれているそうな。そんな本作の主人公もスローター作品らしく、暗い過去と悲惨な家庭環境というバックグラウンドを持ちながらも闘う女性を演出している。実父がカルト関係者で刑務所に収監されており、母娘ともども彼が牢屋から出てくることを恐れている。健全な家庭とはかけ離れすぎていて流石に悲運なキャラクターを作ったものだ。カルト二世とはな。2023/01/30
たまきら
39
この作者ぐらい「良き父」を書く女性はいないなあ…といつも思っていましたし、この本もやはりそうです。「父親」は人種も血も関係ないーそういう視点がいい。80年代にひどい性暴力で妊娠した10代に、どんな人生が用意されていたか、がリアル。四面楚歌の中自分の娘のためにまっすぐ立つ女子高生の姿に胸を痛めながら下巻へ。2023/06/20
rosetta
36
日本の作家が書いたのなら自分で調べた事だからアメリカの警官と保安官の違いをちゃんと説明してくれただろうが、当然ながら当たり前の前提としてその説明はなし。テロを企てたとして長期刑に服するカルト教祖の娘は証人保護プログラムによりアンドレアと言う名で33歳で連邦保安官になる。通常初の任務に着くまで二週間の休暇を与えられるところ、訓練所卒業の翌日から連邦判事エスターの警護の仕事を与えられる。そしてアンドレアにとってはエスターの娘エミリーが38年前に殺された事件の犯人を探すことがどうしても必要だった。以下下巻2023/02/11