ハーパーコリンズ・ノンフィクション 世界一しあわせなフィンランド人は、幸福を追い求めない

マルテラ，フランク【著】〈Ｍａｒｔｅｌａ，Ｆｒａｎｋ〉/夏目 大【訳】

ハーパーコリンズ・ジャパン（2021/03発売）

• サイズ B6判／ページ数 248p／高さ 19cm
• 商品コード 9784596551641
• NDC分類 113
• Cコード C0030

内容説明

国連が毎年発表する「世界幸福度ランキング」で１位の常連となっているフィンランド。だが、彼らのメンタリティは決して明るくない。なのに、なぜ「幸福」なのか？フィンランド出身、新進気鋭の哲学者で心理学研究者の著者が、その答えとなる「しあわせ」のとらえ方を考察し、この時代を生きるためのヒントを指南する―。

目次

第１部　人間はなぜ人生に意味を求めるのか（人生の不条理；宇宙的には取るに足りない偶然の産物；「幸福」という悲しき人生の目標；あなたの人生にはすでに意味がある）
第２部　人生の意味とは―新時代の視点（存在の意味を問うのは現代人である証拠；ロマン主義；普遍的な人生の意味と個人的な人生の意味；自分の価値体系を作る）
第３部　より意味深い人生のために（人間関係への投資；他人を助けることが自分を助ける；あなたがあなたであるために；持てる能力を発揮する）

著者等紹介

マルテラ，フランク［マルテラ，フランク］ ［Ｍａｒｔｅｌａ，Ｆｒａｎｋ］
フィンランド出身。気鋭の若手哲学者、心理学研究者。哲学と組織研究の２つの博士号を持ち、「人生の意味」の問題を専門とする。タンペレ大学で福祉心理学の教鞭を執りつつ、アアルト大学を拠点に活動。学際的なアプローチを行い、多分野の学術誌で精力的に論文を発表する傍ら、ハーバード・ビジネス・レビュー等の一般誌にも寄稿。また、ニューヨーク・タイムズ等のメディア露出や、スタンフォード、ハーバードなど世界の大学での招待講演など、活躍の場は幅広い

夏目大［ナツメダイ］
大阪府生まれ。同志社大学文学部卒業。ＳＥとして勤務したのち翻訳家に（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[kinkin]

前知識なしで読んだお。フィンランド人の生活や習慣、幸せの定義やあり方などが書かれているかと、思いきや哲学系の本だった。高尚でとても私には読みきれないながらも、飛ばし読み。生活が充実しているから幸せではないということと、フィンランドにはヘビーメタルのバンドが特別多いこと、私の収穫はそれくらい。撃沈・・・・

2025/06/06

[naoっぴ]

フィンランド人に関係したことというより、人生の目的や意味について考える本でした。私はこういう本は、そのときの自分の心に響く文章があれば成功！と思って読むのですが、そういう意味で今の私にとって読めてよかった本。『人生にどういう意味があるかなんて改めて考える必要はないのです。とにかく、自分が他人にとって意味がある人間になればいいのだから』『人生はプロジェクトではなく、私だけの“物語”』　

2022/05/03

[ta_chanko]

人生は「プロジェクト」ではなく「物語」。科学が進歩し宗教が後退した現代において、「人生の意味」を考えることは虚無的になりがち。金銭や物質による幸福感もやがて頭打ちになる。大切なのは、自分の人生を主体的に生きられているか、能力を発揮できているか、社会や他人の役に立っているか、家族と豊かな時間を過ごせているか、ということ。目標(幸福)のために今を犠牲にするのではなく、今やっていること自体に喜びを見出だして、今に没頭して生きていく。日常の小さな幸せを大切に。

2021/07/23

[唯]

現代は世界観が無限に拡がる自立の時代。 自由を得られるメリットはありつつも、全ての責任は個々に委ねられる酷な時代でもある。 日常の小さな輝きに目を向けて行きたい、そして自分だけの価値体系を構築したい、と強く願う。 また、意味深さという尺度は、これまでの自身には無かった思考なので、これから考察を進めたい。 どんな物事に対峙する場面に、どんな相手と向き合う瞬間に、どんな感情を得たシーンに、私は人生の意味深さを感じるだろうか。 結局私達は、今を生きることしか出来ない。 人助けをすれば寿命も延びるとはびっくり。

2021/07/08

[koiuk]

「プロジェクトでなく物語のような人生を」この一言に尽きる！

2021/06/15