出版社内容情報
ターシャ・アレクサンダー[ターシャアレクサンダー]
さとう史緒[サトウシオ]
内容説明
週末のパーティに招待され、婚約者や親友夫婦らと郊外の屋敷に滞在中のエミリー。その屋敷の主人が何者かに頭部を撃たれ殺されてしまった!容疑者として捕まったのは、前日に彼と口論をしていた親友の夫ロバート。なんとか彼の無実を証明したいエミリーだが、手がかりは週末に被害者のもとへ届いたという差出人不明のウィーンからの手紙だけで…。貴婦人探偵、今度はワルツの都を大奔走!?
著者等紹介
アレクサンダー,ターシャ[アレクサンダー,ターシャ] [Alexander,Tasha]
NYタイムズ紙ベストセラー作家。ノートルダム大学で英文学と中世史を学ぶ
さとう史緒[サトウシオ]
成蹊大学文学部英米文学科卒。小説からビジネス書、アーティストのファンブックまで幅広いジャンルの翻訳に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
53
母親の支配下から逃れるために結婚したものの、結婚してどれほども経たないうちに夫が死亡、未亡人になったエミリーが、自由を謳歌するかのように事件を調査するシリーズ第3作。第1作で知り合った夫の親友コリン・ハーグリーブスと相思相愛となり婚約、結婚を間近に控えているが、ある人物の横やりで結婚式は延期に。殺人事件の真相を追うミステリにエミリーが無事に結婚できるのかのロマンス要素が盛り込まれたライトな物語。暑さ疲れの頭にはちょうどよいくらいの話だった。2023/10/03
寧々子
7
煌びやかなウィーンとその影の部分が描かれていたり、画家のクリムトやオーストリア皇后など実在の人物が登場したり、当時のウィーンを彷彿させる場面もありました。 でも、エミリーの事件調査やコリンをめぐる伯爵夫人とのやり取りが、堂々巡りというかなかなか進まなかったので、読んでいてワクワク感は少なかったかなぁ。 ただ、貴族社会のしきたりを破ったりと進歩的な女性を気取っていたエミリーが、自分よりも経験も知性も持ち合わせている伯爵夫人を前にして、気後れしたり不安になったりしたとろは人間味があって良かったと思いました。2018/12/29
縁側
6
ヴィクトリア女王の治世であっても女性は男性の添え物。女性の自我に目覚めささやかなながらも抵抗するのは、亡き夫の資産を受け継ぎ、若さと美貌を誇る英国の伯爵令嬢エミリー。今回は舞台をウィーンに移し、皇太子を心中事件で亡くし打ちひしがれているシシィ皇后や、クリムトが物語に華を添える。ミステリーものというよりは、エミリーの成長物語。2017/08/25
カタバミ
3
最後の展開には驚きました。実在の人物の登場にはわくわくしましたし、何度恐ろしい気持ちになっても事件を解決するために動くエミリーは素晴らしいと思いました。2019/05/07
しのぶ
3
シリーズ3作目。今度の舞台はウィーン。おもしろくないわけではないのだけれど、なんか同じシーンのくり返しのような印象があって、ちょっともどかしかったかも。実在の人物や事件の描かれ方も、今ひとつ効果的ではなかったというか、もっと魅力的になる要素がいっぱいなのに、もったいない! と感じてしまいました。 2018/03/04