出版社内容情報
S・D・ロバートソン[エスディーロバートソン]
新井ひろみ[アライヒロミ]
内容説明
6歳の娘を学校へ迎えに行く途中、交通事故に遭い、あっけなく死んでしまったシングルファーザーのぼく。あの子をひとりにはしない、一生守るからと、亡き妻にも約束したのに。“幽霊”になって呆然とするぼくの前に現れたのは、天国とこの世界を繋ぐという、不思議な案内人だった。娘のそばにいたいと訴えるぼくに、案内人はある条件を出す―英国で話題をさらった、涙とユーモアの感動作。
著者等紹介
ロバートソン,S.D.[ロバートソン,S.D.] [Robertson,S.D.]
マンチェスター大学を卒業後、観光地のガイド、訪問販売員、列車の清掃員、エンジニアといったさまざまな職を経験したのち、地元新聞紙の記者に。その後、執筆の道へ進む。フランスやオランダ、オーストラリアで暮らし、現在はイギリスに戻り、妻と娘たちと一緒に、マンチェスター近くの村で暮らす
新井ひろみ[アライヒロミ]
徳島県出身。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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MICK KICHI
77
幼い6歳の一人娘を残して、あの世へ旅立たなければならない36歳の父親。伴侶は既にこの世にいない... 所謂「幽霊」が主人公、仏教的に成仏してないという立場で娘の為に色々と立ち回ろうとする姿がコメディタッチで優しい気持ちにさせてくれる。「あの世」のシステムも中々変わったアイデアでアプローチしている点、「主人公」の家族を巡るエピソードが、丹念に描かれている点、物語の特異性が際立っている。よくある題材だが、人の持つ想いの丁寧な扱いに感銘をうけた。捻ったラストのアイデアも秀逸だと思う。天国ありきのファンタジー2018/09/09
友蔵
14
優しい本です。うまく書けないけど、悲しい時や辛い時にその気持ちを味わって(逃げないで)立ち直っていくことの大切さを感じました。それと、"子供の為"が、実は自分の為(エゴ)になってしまう事。信じる事がどんなに大切な事か。。読む人の年齢や経験、読む角度によって、感じ方が違うんだろうなと思った本です。2017/08/22
Yuki
6
4歳の娘を思いながら読んだ。もし同じ状況になったら近くにいたいに決まってるし、ずっと成長を見届けたい。それが本当に娘のためなのかと言われれば難しいな。大切な人とどんな別れ方をするか想像もつかないけど、せめて「さよなら」が言える状況がいいな。とはいえ4歳の娘を残してまだまだ死ねない!2017/02/28
hana-chan
5
久しぶりに最後まで読み切る事ができた作品。扱っているテーマは割と重たいはずですが、物語のテンポの良さと程よいファンタジー、SFテイストによって軽減されていると感じます。 ラストは人それぞれ好みがわかれそうですが、僕はとても好きでした。 げみさんによる装丁もとても素敵です。2016/12/27
コスモス
4
kindleで無料お試し版を読んで、結末が知りたくて購入。6歳の娘を残して死んでしまうのはとても無念ですが、みたまとなって家族の想いを知っていくシングルファーザー。彼の葛藤は結末で見事に報われたように思いました。登場する周りの人、皆愛おしいです。家族、死という事を考えさせられた本でした。 2017/08/23
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- 和書
- 医者のへそ患者のつむじ