内容説明
郊外の小さな町で地元高校生が殺害された。メッタ刺しのうえ体の一部が切断されるという猟奇的な手口に町中が怯えるなか、別の少女が瀕死の状態で発見される。内臓には著しい損傷、肉を噛みちぎられた痕―被害者らが息子と同じ高校に通う生徒だと知った監察医のベンは、事件を調べるうちにしだいに心を蝕まれてゆく。やがて新たな死体が発見され、意外な人物が犯人像に浮上するが…。
著者等紹介
バーレー,ジョン[バーレー,ジョン] [Burley,John]
シカゴでメディカルスクールを卒業後、メリーランド大学メディカル・センターでレジデントとして救急医療に従事する。作家活動の傍ら、現在も北カリフォルニアで救急科の医師として勤務。『仮面の町』がデビュー作
坂本あおい[サカモトアオイ]
東京都生まれ。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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巨峰
45
アメリカの小さな町を震撼させた陰惨な少年少女に対する猟奇殺人事件。検視を担当する監察医の視点から事件が語られる。やがて監察医の家族を襲う出来事の容赦の無さ。我が国のミステリではなかなか無いと思うがどうでしょうか。海外のミステリはこれまで苦手だったけど、本作品は訳文が非常に読みやすくてすいすい読めた。2015/11/27
yucchi
30
【初読み作家祭10】タイトルである程度犯人の目星はつきやすい。郊外の小さな街で起きた猟奇殺人事件。著者が現役の医者なので検屍シーンは専門用語が並ぶ為、科捜研の女風な作品なのかと思いきやそうでもなかった。監察医のベンを軸に捜査が進むのだが、ある刑事の指摘から一気に事件が動き出す。ラストシーンのベンは何を思いこの先どのようにして生きていくのだろう。2017/01/28
あっちゃん
29
翻訳ものなのに、ビックリするほど読みやすく、登場人物も少なめ(海外のってどうして、あんなに人いっぱい出すんだろ)で、覚えやすい!そのせいか読者には、犯人が半ばくらいには解るけど、犯人あてのミステリーというよりは、サイコパス(ソシオパス)の気味悪さを出したホラーっぽいイメージの仕上がりに!皆さまの評価はイマイチみたいだけど(笑)私的には好評価!2016/06/07
しましまこ
20
ハーパー買い。タイトルからバレバレじゃん。検察医主人公の意味もねぇ...。しかし、ハーパー買わねば。2016/02/11
らび
13
洋書特有の癖も訳が上手で比較的読みやすかったです。猟奇的な殺人事件ですがその割に淡々と流れていく印象ですね。著者が現役の医師ということで解剖所見などの専門用語がふんだんに盛り込まれてますがもう凄いことになってるんだろうな~って印象。でも、犯人が精神異常だとしたらそっちの方をもっと突っ込んだ方が良かった。スーザンが気が付いたときに適切に対処していたら防げたかも知れないですよね・・彼女も専門家なんだし。2016/06/16