内容説明
異母姉の代わりにキルヒアイス王国の王弟に嫁がされたサーシャ。夫のユースタスが自分を見る眼差しは、その美しさも相まって氷のように冷たかった。だが一緒に生活をするうちに不器用な優しさも感じられ、サーシャの中に想いが募っていく。「貴女の身体の中で、ここが最も感じる場所です」初めて心が通じた夜、彼に熱く蕩かされ、悦びを感じて―!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さっきぃ
17
元敵国に嫁いだ家族愛の薄い日々を送っていた第三王女サーシャと、義務として結婚をした感情を押し殺すことに長けたユースタスが徐々に近づいて愛しあうようになる話。サーシャが自国で寂しい生活をしていたのが切なくて、ユースタスと結婚して幸せになってよかった。ユースタスを抱きまくらにして寝るのが可愛い。ユースタスも淡々として見えるけど、サーシャに対してだけ感情が揺れたりするのがいい。サーシャにめちゃくちゃ執着と独占欲があるのが楽しい。2023/07/31
サラン
15
★4.5母を亡くし孤独に育った王女サーシャは敵国の王弟に嫁ぐ事になる。ユースタスは義務としてサーシャと初夜を共にするが大人しいだけの印象だったサーシャの気丈な面を知り感情の乱れに動揺する。ピアノがきっかけで2人の仲が徐々に近づきサーシャの笑顔も増えていって感情を出さない理性の塊のようなユースタスもサーシャに心が囚われていく‥愛想も感情もなさそうなユースタスがサーシャを褒める時に頭ポンポンとか一緒に寝るサーシャに抱き枕代わりにされてるとこいいわ💘人や物に執着しなかったユースタスがサーシャに執着が芽生える→2020/11/21
そら
14
冷たいヒーローの温度感がゆっくりと上がってヒロインにメロメロになっていく過程が良い。ヒロインも可愛らしい。物語の始まりこそ薄幸ヒロインで読みづらい展開かと危惧したけれど、嫁ぎ先はみんな良い人で、実は兄も妹思いだったとは。ほっこりとした読後感。この作家さんの旨味?が凝縮してる作品かと。面白かった。2023/11/12
十六夜
9
面白かった。王妃に疎まれ離宮で母と暮らしていた不遇の王女と、兄弟間の争いをなくすため強制的に臣籍に落とされた王弟の政略結婚話。二人とも完全義務感で初夜に挑むけどまぁそう割り切れたもんじゃなく、やがて共通の音楽の趣味とかで徐々に心を通わせていって、という丁寧な物語が展開されていた。国同士できな臭いことになったりするけど最後はちゃんと収まってよかったわ。お互い不遇な生い立ちの二人がようやく居場所を見つけたという感じで普通に感動だった。2020/11/08
asaki
5
★★★★2021/02/19