シルエット・ディザイア ひとりぼっちが怖くて

アイリーン・ウィルクス/岡聖子

ハーパーコリンズ・ジャパン（2000/10発売）

• サイズ 新書判／ページ数 156p／高さ 17cm
• 商品コード 9784596004499
• NDC分類 933
• Cコード C0297

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[糸車]

ヒーローにもヒロインにも忘れられない心の傷があって、お互い惹かれあいながら乗り越えるのは難しい距離がある。それでもヒーローには温かい家庭があり、気遣ってくれる家族がいるぶん幸せだと思う。生後二か月で捨てられたヒロインの絶望は深刻で切ない。誰でも最後には去っていくのだと、だから期待しないと怒りや悲しみを押し殺したヒロインの心を開こうとするヒーロー。産みの母や父を探す勇気や、絆を結んだシスターへの愛情に気づかせてくれる。約束が守れなかったり危険な目にあっても警官はヒーローの天職だと言い切れるヒロインもえらい。

2015/05/15

[キッチンタイマー]

孤児育ちの新聞記者とステットソン帽をかぶったテキサスの警部補の話。家族にしろ恋人にしろ愛情を持つことを怖がっているヒロイン。あるものを探すというかないものを求めるというか。人はいつか死ぬってことを常に忘れているからいきていられるんだよ。アイツは大丈夫だろうかなどと身辺に思いを馳せたりして。

2014/11/02

[ぽこ]

温かい家庭というものを知らないヒロインは、そこに希望を見いだせないのだと思う。だからと言って一人で生きていこうと決心しても、人は一人では生きられないもの。愛は許すことと忍耐なんだなぁとしみじみ思いました。

2015/05/24